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国防白書:中国の武装力の多様な運用 (10)

--中華人民共和国国務院新聞弁公室 2013年4月

 ■実戦的な演習・訓練を行う

 人民解放軍は、実戦的な演習・訓練を、軍事訓練の変換を推し進め、部隊の実戦力を向上させるための重要な手がかりとしており、情報主導、システム対抗、ピンポイント作戦、インテグレーション、共同で勝ちを制するといった情報化条件下での作戦理念を訓練の実践に融け込ませることを重視し、実戦の要求や戦時の編成、作戦プロセスに基づいて演習を行い、とくに指揮対抗訓練、実兵の自主的対抗訓練、複雑な戦場環境下での訓練を際立たせ、情報システムに基づく部隊の体系的作戦能力を全面的に向上させている。

 地区にまたがる訓練を行う。部隊の迅速な反応力と見知らぬ環境や複雑な条件下での合同作戦能力の向上を目指して、合同戦術訓練基地を拠点とし、任務が近く、タイプが同じで、将来の作戦環境が似た師団・旅団を組織して、実兵の検証訓練の形で地区にまたがる一連の機動演習・訓練を行っている。2009年、瀋陽、蘭州、済南、広州軍区の各1個師団を組織して遠隔機動訓練と対抗的訓練を行った。2010年からは、「使命行動」というシリーズの、戦役レベルで地区にまたがる演習・訓練を行った。そのうち、2010年には、北京、蘭州、成都軍区の各1集団軍の高級指揮機関が1個師団(旅団)および空軍の一部兵力を率いて訓練に参加し、2011年には成都、済南軍区が関連部隊を率いて高原地区で訓練を行い、2012年には成都、済南、蘭州軍区と空軍の関連部隊が西南地区で訓練を行った。

 対抗訓練を際立たせる。各軍種・兵種は対抗的な検証的演習・訓練に力を入れ、実兵の対抗、ネット上の対抗、コンピュータ・シミュレーションを用いた対抗などの演習を行い、訓練の目的性と実効性を高めている。空軍は、訓練基地をベースに複雑な戦場環境をつくり、軍区空軍どうしの間、軍区空軍と合成「青組」部隊の間で、情報化条件下での「赤組青組」対抗演習を行っている。第二砲兵は複雑な戦場環境における偵察と対偵察、妨害と妨害対抗、ピンポイント攻撃と防護・反撃という対抗的訓練を行い、核・生物・化学兵器による威嚇を受けた場合の安全防護と操作技能の訓練に力を入れ、毎年多種類のミサイル部隊が実弾発射任務を遂行するよう計画している。

 遠海訓練を進める。海軍は遠海作戦の際の編成訓練モデルを模索し、新しいタイプの駆逐艦・護衛艦、遠洋総合補給艦、艦載ヘリコプターからなる遠海作戦編隊を動員して編成訓練を行い、複雑な戦場環境下におけるミッションの課題研究・訓練に取り組み、長距離早期警戒および総合コントロール、遠海における侵入阻止、長距離急襲、外洋における対潜哨戒、遠洋での航行護衛などを重点内容とする訓練が際立っている。遠海訓練を通じて沿海の関連部隊を動かし、防空、対潜、対機雷、反テロ、海賊対処、沿岸防衛、島嶼・岩礁への急襲撃破などの実兵による対抗訓練を行っている。2007年以来、西太平洋において20回近く、延べ90隻以上にのぼる遠海訓練を行った。訓練中、効果的な措置を講じて一部の国の軍艦・軍用機の接近偵察と不法な妨害活動に対応した。2012年4-9月、「鄭和」号訓練艦は世界一周の航行訓練を行い、前後して14カ国・地域を訪問し、寄港した。

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