国防白書:中国の武装力の多様な運用 (6)
--中華人民共和国国務院新聞弁公室 2013年4月 空軍は空中作戦行動の主力であり、国の領空の安全を守り、全国の防空の安定を維持する任務を担っており、主として航空兵、地上防空兵、レーダー兵、空挺兵、電子対抗部隊などの兵種から構成されている。攻防兼備の戦略的要請に照らし、空軍は偵察早期警戒、空中攻撃、防空ミサイル防衛、戦略的投下輸送を重点とする作戦力体系の構築に力を入れ、新世代作戦機、新型地対空ミサイル、新型レーダーなどの先進的兵器装備を発展させ、早期警戒、指揮、通信のネットワークを整備し、戦略的早期警戒、抑止、遠隔空中攻撃能力を向上させている。空軍は現在39万8000人を擁し、瀋陽、北京、蘭州、済南、南京、広州、成都の7軍区と1空挺軍団を管下に置いている。各軍区の管下には空軍基地、航空兵師団(旅団)、地対空ミサイル師団(旅団)、レーダー旅団などが置かれている。
第二砲兵は中国の戦略的抑止力の中核であり、主として他国の中国に対する核兵器使用を抑止し、核反撃と通常ミサイルによるピンポイント攻撃を遂行する任務を担っており、核ミサイル部隊、通常ミサイル部隊、作戦保障部隊などで構成されている。精確かつ有効の原則に基づき、第二砲兵は情報化へのモデル転換を加速し、テクノロジーの進歩に依拠して兵器装備の自主的なイノベーションを進め、成熟技術を利用して重点的、選択的に現有装備を改善し、ミサイル兵器の安全性、信頼性、有効性を高め、核兵器・通常兵器を兼ね備えた戦力体系を整え、迅速な反応、効果的な防御突破、ピンポイント攻撃、総合的な破壊と生存防衛の能力を強化し、戦略的抑止と核反撃の能力、通常兵器によるピンポイント攻撃能力は着実に向上している。第二砲兵の管下にはミサイル基地、訓練基地、専門保障部隊、大学・研究所などがあり、目下、「東風」シリーズの弾道ミサイルと「長剣」巡航ミサイルが装備されている。
武装警察部隊は、平時には主として通常職務執行、突発事件処理、テロ対策、国の経済建設への参加や支援などの任務を担っており、戦時には人民解放軍に協力して防衛作戦を行う。武装警察部隊は国の情報インフラに依拠して、武装警察総部から末端の中隊にいたる3段階の総合情報ネットワークシステムを確立整備し、部隊の任務遂行に急ぎ必要な武器装備を発展させ、目標性の高い訓練を展開し、職務執行や突発事件処理、テロ対策の能力を向上させている。武装警察部隊は内衛部隊と警種部隊から成り、内衛部隊は省(自治区・直轄市)総隊と機動師団を含み、警種部隊は金鉱、森林、水道・電気、交通の各部隊を含み、公安・国境警備や消防、警衛部隊は武装警察の系列に組み込まれている。
民兵は職場に在籍したままの大衆武装組織であり、人民解放軍の助っ人かつ予備戦力である。民兵は社会主義現代化建設に参加し、戦備勤務につき、防衛作戦に参加し、治安維持や緊急救援への協力などの任務を担っている。民兵の建設においては規模・構造の調整を重視し、武器装備の改善や軍事訓練の改革を進め、情報化の条件下における局地戦争に勝利することを支援保障する能力を中心とする多様な軍事任務の遂行能力を向上させている。民兵組織は基幹民兵組織と普通民兵組織に分かれる。基幹民兵組織は応急部隊、連合防空・情報偵察・通信保障・土木工事・交通運輸・装備補修などの支援部隊、および作戦保障・後方保障・装備保障などの備蓄部隊で編成されている。
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