「神戸牛」を売りにする日本料理店 狂牛病発症の可能性も
中国中央テレビ(CCTV)の記者が上海、北京の日本料理店で調査を行ったところ、日本からの輸入とうたった神戸ビーフを看板料理にしているレストランが少なくないことが明らかになった。これらの牛肉は、1キロ当たり2000-3000元(約3万円-4万5千円)以上と高価だった。日本は最高級牛肉の有名産地である一方、狂牛病の発生地区でもあるため、中国は2001年から国民の健康・安全を守るため、日本産牛肉の輸入を禁止している。調査したいくつかのレストランでは、神戸ビーフがあると宣伝しているにもかかわらず、メニューのどこにも神戸ビーフの名前は記されていなかった。「北晨網」が伝えた。
CCTVの記者は上海市食品薬品監督管理局の法執行者と共に、上海市のいくつかの日本料理店に事前連絡を入れない突撃調査を行った。最初に訪れた日本料理店では顧客に提供している牛肉は日本産輸入牛肉であると責任者が保証したが、その後法執行者には、中国国産あるいはオーストラリア産牛肉であると実情を告白した。実際、法執行者は、国産牛肉やオーストラリア産牛肉を購買・輸入したレシートをこの店で発見している。
これ以外でも、数多くの店は完全な輸入元証明書を揃えていなかった。また、いくつかの日本料理店で扱う牛肉は確かに日本産牛肉だったが、実は密輸で持ち込まれたことが今回の法執行検査で明らかになった。上海出入境検験疫局によると、中国では2001年から日本産牛肉の輸入が禁止され、それと同時に、上海の通関で摘発される日本から密輸入された牛肉の数も増加し、2007年に摘発数がピークとなった。ここ数年間は、検疫検査の強化に伴い、密輸入される日本産牛肉の数も明らかに減少したという。