中国を訪問する旅行者の楽しみはなんといってもおいしい中華料理だろう。中華料理と言えば北京ダックを連想する人も多いが、それだけではない。韓国の5人組バンド・FTISLAND(エフティー・アイランド)のメンバー、チェ・ジョンフンが北京訪問を振り返り、「一番思い出に残っているのは肉の串焼きとビール」と語れば、イ・ホンギも「北京名産の白酒・二鍋頭が大好き」と語る。また、「食べることが大好き」という、香港で活躍するグラビアモデル、周秀娜(クリッシー・チャウ)も、北京で夜の冷たい風に吹かれながら、道端に座って肉の串焼きを食べるのが好きだ。彼女のお気に入りの店は大人気で、時にはモーターショーを彷彿させるほどのにぎわいになるという。南寧晩報が報じた。
芸能人の多くは家に帰ることが少なく、外で過ごすことのほうが多い。しかし、空港は通常郊外にあり、空港内のレストランといっても高いだけでこれといったものはない。台湾のある男性芸能人は、空港でマネージャーと食事をした際、別々の料理を注文。自分の料理はおいしくなく、注文し直すわけにもいかず、マネージャーの料理をよだれを垂らして見ていたという……。本当に、涙ぐましいエピソードだ。また、ゲスト用の休憩室でインスタントラーメンやハンバーガーを食べる日々を過ごしている芸能人もいる。
多くの人が参加する大型イベントに出演する場合は通常、主催者が食事を準備する。しかし、そこに定められた規範はなく、もし、良心的でない主催者に遭遇してしまうと、腹を膨らすことさえできないことがある。例えば、韓国の12人組男性音楽グループEXO(エクソ)のメンバー数人はある授賞式に参加。約5時間の授賞式の間に出された食事は、1人にハンバーガー1個のみだったという。20過ぎの男性がそれに耐えられるわけもなく、終了後真っ先に鍋料理店に行き、深夜にホテルに戻ってからも食べ続けたという。
ファンが芸能人にプレゼントを送る「差し入れ」は、アイドル文化が発達している韓国や日本で盛んに行われており、食べ物だけでなく服など高級品をプレゼントするファンもいる。うち、最も多いのは食べ物。特に韓国の芸能界の若い芸能人に対する待遇は悪く、ある女性芸能人は「ファンはいつも、芸能人はお腹をすかしていると思っている」とこぼしている。芸能人の誕生日や祭日、コンサートなど、重要なイベントではいつも「差し入れ」があり、通常の時も状況に応じて「差し入れ」がある。アイドルへの差し入れが始まったのは、圧倒的な人気を誇り2001年に解散した韓国の男性5人組ダンス・アイドルグループH.O.T.(エイチオーティー)の時からという話もある。EXOの場合は、ファンから各種高級食品やアメリカニンジン、漢方で有名な「鹿茸」(ロクジョウ)などをプレゼントされていた。中国出身のメンバー鹿晗(ルー・ハン)は、北京でコックに「北京ダックを食べたい」と言ったが、レストラン側が鴨を準備していなかったため食べられなかったというエピソードが報じられた結果、韓国に戻ってイベントに参加した際、北京ダックをプレゼントされたという。さらに、韓国で誕生日を迎えた際、鍋が好きなことを知っているファンが、中国の有名な鍋料理店のスープと高級牛肉を送ってきたという。
しかし、直接口に入れる食べ物には危険もつきまとう。06年、韓国出身の男性デュオ・東方神起のリーダー・ユンホがファンを装った女から差し入れられた、瞬間接着剤入りのオレンジジュースを飲んで嘔吐、緊急入院したことがある。ただ、幸い大事には至らなかった。前出女性芸能人によると、現在、芸能人の所属事務所が管理を強化しており、ファンクラブなどが統一して差し入れを行っている。この点、日本の芸能事務所は厳しい管理を実施している。例えば、多くのアイドルを排出しているジャニーズ事務所は、バレンタインチョコの受け取りを一切していない。そして、届けられたとしても、安全管理上、全て焼却処分される。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月9日