粥を振る舞う僧侶に手を合わせて感謝する市民。 |
中国には旧暦12月8日に、米や豆などの穀類とナツメ、クリ、ハスの実などの干した果実を煮て作った粥・臘八粥を食べる習慣がある。同日に当たる8日早朝、北京最大のチベット仏教の寺・雍和宮では、無料で臘八粥が振る舞われ、平日の寒い天気にもかかわらず、市民4000人以上が押し寄せ、長蛇の列を作った。今年は、昨年の93鍋を超える99鍋の臘八粥が提供された。新京報が報じた。
同日8時半、雍和宮の門がまだ開けられていないにもかかわらず、外では防寒服を身にまとった多くの市民らが水筒や弁当箱、線香などを手に集まり、外壁に沿って450メートルにわたる列を作っていた。先頭に立っていた若い男性・寧さんは、「朝4時半に来た」といい、「夜明け前に起きて、福を求めて家から歩いてきた」と語った。
9時になり、門が開けられると、中に入った市民らが2列に並び、ワインレッドの僧衣を着た僧侶たちが天王殿の前の石獅子の前に置かれたアルミの大鍋で、臘八粥を振る舞った。
ある僧侶によると、「一睡もせずに、粥を作っていた」という。雍和宮の臘八粥には、米やアワ、大麦米、高黍、香り米、落花生、ササゲ、干しブドウ、植物の種、白砂糖など、20種類以上の食材が使われている。担当者によると、雍和宮は1週間前から、スタッフ総動員で臘八粥の準備に取り掛かっていた。
毎年、臘八粥を食べに雍和宮に来るという曹さんは、「雍和宮の粥を食べると、1年中福がある」と笑顔で語った。 (編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月9日