広東財経大学広州キャンパスの図書館に設置された「ぼんやりエリア」が最近、中国のネット上で検索のトレンド入りしている。多くの大学生が図書館でテスト勉強をした後、「ぼんやりエリア」で休憩し、リセットしている。また、「ぼんやりエリア」を見るためにわざわざやって来る学生もいるという。
図書館によると、「ぼんやりエリア」は実はもう何年も前から設置されており、そのユニークな名前も人気の秘密。
広東省財経大学図書館の王忠政館長は、「ぼんやりするとしているが、実際その本質となるのは人生についてじっくり考えること。『ぼんやりエリア』を設置したのは、学生が勉強の合間にリラックスやリセットして、インスピレーションを得られるようにするための場所を提供しようという考えから」と説明する。
学生たちは「ぼんやりエリア」で、遠くを眺めたり、物思いにふけったり、おしゃべりをしたり、うろうろしたり、何かを飲んだり、食べたり、ゆっくりしたりするほか、広州人工知能・デジタル経済試験エリアや珠江ニュータウンCBDの風景を眺めて、夢を馳せたりすることができる。
図書館には現在、「ぼんやりエリア」が6ヶ所あり、勉強・読書エリアと隣接している。
「ぼんやり」したい若者に対して前向きな見方を
同大学の心理カウンセリングセンターの王文龍副主任は、「『ぼんやりエリア』は、学生にリラックスできる場所を提供するほか、『ぼんやりする』ことの本当の意義を知ってもらうため。『ぼんやりする』というのは『さぼっている』というわけではなく、『現実逃避』しているということでもない。『ぼんやりする』というのは、忙しい中で暇を見つけて、急速充電する方法の一つ。堂々と『ぼんやり』すればいい」との見方を示す。
そして、「『ぼんやりエリア』が人気になっているということは、今の若者が簡単かつポジティブなスタイルで、ストレスに対応したいと考えていることを示しており、それを肯定的に捉え、応援してほしい。もっと多くの学校や会社などが『ぼんやりエリア』を設置し、『ぼんやり』したいという若者のニーズを満たしてほしい」と語る。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年3月28日