第13回中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)が28日、珠海市で正式に開幕した。27日に取材したところ、中国航天科技集団第8研究院は、同研究院が開発を担当した太陽ダブル超高性能衛星の関連内容を展示していた。中国初の太陽探査科学技術試験衛星として、太陽ダブル超高性能衛星は年内の打ち上げを予定。これは中国が正式に太陽探査の時代に入ることを示している。
中国航天科技集団第8研究院第509研究所の王偉副所長は、「中国は現在すでに地上太陽モニタリングネットワークを初期的に構築しているうえ、太陽スペクトルや太陽磁場の分野で一定の成果を取得しているが、宇宙探査の全面的な発展が待たれるところだ。宇宙太陽探査の展開により中国の基礎科学研究に効果的に寄与し、関連ハイテク産業チェーンの発展をけん引することになる。さらには近い将来、国際的な太陽物理研究の発展をリードするようになる」と述べた。
王氏によると、中国がまもなく打ち上げる太陽ダブル超高性能衛星の主要ペイロードは太陽Hα線イメージング分光器で、世界で初めて宇宙の太陽Hα線の光スペクトルイメージング探査を実現する。Hα線のデータ分析を通じ、太陽爆発時の大気温度や速度などの物理量の変化を取得でき、太陽爆発の動力学的プロセス及び物理メカニズムを研究し、中国の太陽物理分野の国際的な影響力を大幅に向上させるようになる。同時に同衛星は超高指向精度・超高安定度プラットフォーム(略して「ダブル超高性能」衛星プラットフォーム)設計を採用。プラットフォームカプセル・ペイロードカプセル磁気浮上分離型という設計理念を採用することにより、ペイロードカプセルの超高精度指向と安定制御を実現し、現在の水準より1-2桁改善されるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年9月29日