「本業のリスク要因が増加して、ホワイトカラーの副業に対するニーズがさらに増大している」。求人サイトの智聯招聘がこのほど発表した「2020年ホワイトカラー生活状況調査研究報告書」によると、新型コロナウイルス感染症の流行中に、調査に回答したホワイトカラーの32.5%が「柔軟な雇用スタイルの仕事や兼業の仕事に従事したことがある」と答え、社員100人以下の小規模・零細企業に勤めるホワイトカラーは「『スラッシャー』(複数の肩書きを持つ人)の生活を体験したことがある」が36.61%とより多かった。中国新聞網が伝えた。
データをみると、文化・メディア・娯楽・スポーツ業界と文化スポーツ教育・工芸美術業界は柔軟な雇用スタイルの浸透率が高く、前者は47.53%、後者は41.55%に達した。文化・メディア業界は「ライブ配信パーソナリティ」を中心とした柔軟な雇用スタイルの機会が多く、業界全体の浸透率を引き上げた。オンライン教育の台頭により文化スポーツ教育分野は柔軟な雇用スタイルの機会がより増え、生活サービス、ビジネスサービスはもともとプラットフォームをまたがって収益を上げるという柔軟さを備えていることから、柔軟な雇用スタイルを取る人の割合が高い。
同報告によると、「ホワイトカラーの柔軟な雇用スタイルと兼業の多くは現実的な目的によるもの」であり、柔軟な雇用スタイルに従事するホワイトカラーのうち、「収入を増やすため」が77.26%でトップを占め、2位の「自分の特技や能力を発揮したいから」に大きく差をつけた。具体的にみると、ホワイトカラーでも年齢層によって柔軟な雇用スタイルの認知度は異なり、若いホワイトカラーは収入を補填するためにこのスタイルを選ぶ人が多く、年長のホワイトカラーはこれを「第二の職業」であり自分の持てる力を発揮する場所と考えている。
また同報告書によると、ここ数年、生活サービス分野の開拓が進められ、新興の雇用形態に対し多くのホワイトカラーの心も動いた。智聯招聘の調査では、ホワイトカラーの51.19%が「具体的な条件を踏まえて生活サービス業に参入することを考えている」と答え、40.3%が肯定的な回答をした。70後(1970年代生まれ)の41.86%と80後(1980年代生まれ)の46.46%が「生活サービス業はよいと思う」と答え、より多くの90後(1990年から1994年生まれ)と95後(1995年から1999年生まれ)は「具体的な状況を踏まえて判断する」とし、業界に対する見方に世代間の違いがうかがえた。
雇用の新トレンドに直面し、ホワイトカラーの40.24%が「今いる分野でさらにがんばりたい、流れに乗って転職することは考えていない」とし、「新小売に参入したい」とした人は21.82%、「オンライン教育に参入したい」は19.57%、「ライブ配信に参入したい」は9.73%に上った。
同時に、新興の雇用スタイルに対して目に見える性差があった。男性のホワイトカラーは「流れに乗って仕事を変えるつもりはない」が48.33%に上り、女性を13.51ポイント上回って、より堅実だった。さらに細分化してみると、「新小売に参入したい」は男性が22.88%、女性が21.12%、「オンライン教育とライブ配信パーソナリティに興味がある」は女性が33.8%、男性が22.58%となり、女性のホワイトカラーはデジタル化された重点投資分野の勢いに乗って、レンズの前やディスプレーの後ろで新しい仕事を体験してみたいという意欲がより高いことがわかった。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年6月5日