9月の新疆は果物の香りが漂う庫尓勒(コルラ)市尉犁県興平郷の綿花が再び大豊作を迎えた。従来の耕作地と比べると、粉壟耕作及び栽培技術(以下「粉壟技術」と略称)4年目エリアの綿花生産量は1ムー(約6.7アール)あたり412.43キロで、増産率が81.70%に達した。この生産量測定結果は、現場の専門家を喜ばせた。「粉壟技術は中国の重度アルカリ性土壌における綿花生産の重大な前進を実現した」。人民網が伝えた。
トラクターによる耕作では深く柔らかく耕すことが困難で、利用できる土層が浅く薄いことや長期的かつ過度な化学肥料・農薬の使用による土壌硬化、地力低下などの問題に対して、広西農業科学院の韋本輝氏が率いる研究チームは長年の研究開発に取り組み、新たな耕作技術「粉壟」とその耕作機械「粉壟機」を開発した。粉壟は犁の代わりに螺旋形ドリルを使う。耕作する際にはドリルを垂直に入れ、高速で回転・摩擦させることで土を均等に撹拌する。耕作深度はトラクターの倍以上の50センチに達し、深く柔らかく耕すことができる。粉壟は袁隆平氏、山侖氏などの院士から認められた。2009年から現在まで全国26省・自治区で試験・モデル検証が行われている。試験栽培作物にはサトウキビ、稲、トウモロコシ、小麦、じゃがいも、中国医薬原材料など36品種以上が含まれる。長年の試験結果によると、粉壟耕作は人件費、水・肥料・農薬の量を増やさない状況下で、作物の生産量は大幅に上昇している。
中国農業科学院の盧昌艾研究員は「粉壟技術が重度アルカリ性土壌を効果的に改良できることは、事実によって証明されている。粉壟耕作は深く耕し層を作り、粉壟後の土壌も柔らかい。これに脱塩処理を施すことで、土壌上層の塩分の濃度を効果的に薄めるとともに、上層の塩分を灌漑水及び降雨により下層に移すことができる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年9月16日