コンピュータのパスワードを発明したことで知られる計算機科学者のフェルナンド・コルバト氏が12日、米国マサチューセッツ州の高齢者施設で死去した。享年93歳だった。米ニューヨークタイムズ紙の報道を引用して中国新聞網が伝えた。
コルバト氏は、MIT(マサチューセッツ工科大学)の名誉教授で、ACMチューリング賞を受賞している。
コルバト氏は、1960年代初め、「C.T.S.S」の開発を率いた。このシステムは、複数のユーザーが異なる場所で電話線を利用して1台のコンピュータに同時にアクセスすることを可能とした。このシステム開発のプロセスで、コルバト氏はパスワードを用いることでユーザーのアカウントを保護するという概念を打ち立てた。
C.T.S.Sの登場によって、当時はまだ初歩段階にあった一つのコンセプトがしっかりと踏み出すきっかけになった。それは1台のコンピュータをタイムシェアリングするという概念だ。この概念は、その後数十年間にわたってコンピュータ分野における絶え間ない発展を大いに後押しした。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年7月16日