中西部都市が「ネットで人気」になった理由とは (2)

人民網日本語版 2019年07月09日10:03

「私は北方地域の出身だが、成都で4年間大学に通ううちに、今では離れられなくなってしまった」と李さんは言う。成都では、ハイテクエリアの一晩中明かりの消えないオフィスビルを目にすることもできれば、公園のにぎやかな茶館を体験することもできる。スピーディーさもスローさも適度にある状態が好きだったため、李さんは現地のハイテク企業への就職を決め、成都に根を下ろそうとしている。

恒大研究院が発表した最新の報告書によると、2015年から2018年までに、西安や成都、武漢などの都市圏の年平均常住人口増加数はいずれも20万人を超えている。2018年、西安の常住人口は38万7千人増加し、人口1千万都市の仲間入りを果たした。求職サイトの獵聘が発表した「2019年人材将来性趨勢ビッグデータ報告書」でも、西安、成都、武漢はいずれもミドル・ハイエンド人材の純流入率トップ10に入っている。

大学の多い武漢では、2017年にはすでに「百万大学生武漢引き留め起業就業プロジェクト」を始動させている。「光谷」と呼ばれる武漢東湖高新区では、2017年に大学生政策が実施されてから2019年第1四半期までの間に、計23万8300人の大学生を武漢に引き留めることに成功した。現在、「光谷」の企業で働く博士だけで1万人を突破しており、この人数は十年前の5倍に達している。

【ニューエコノミーを盛んに】「ネットで人気」なだけでなく中身もある都市に

統計データから見て、多くの中西部の「ネットで人気」の都市はGDPがすでに1兆元を突破しており、経済規模的には沿海部の発達都市とたいした違いがなくなっているが、産業構造と経済活力では依然として開きがある。「ネットで人気」の都市はさらに革新とモデル転換を加速させ、都市の中身を豊かにしていく必要がある。

武漢には「インターネット+」弁公室があり、成都には全国初のニューエコノミー発展委員会がある。ここでは管理モデルの革新を通じて、政府と市場が互いに協力し合い、共にニューエコノミーの発展と拡大を後押ししている。

成都高新区ニューエコノミー発展局功能区建設推進処責任者の鄧毅氏は、「我々はニューエコノミー企業の段階的育成計画を策定し、企業をシード企業、ガゼル企業、準ユニコーン企業、ユニコーン企業、業界リーダー企業に細部化し、『マンツーマン』サービスを展開している」と語った。

「重慶都市圏は内陸開放の重要都市だが、産業同質化とイノベーション能力不足が弱点」と恒大研究院の報告書は指摘している。「ネットで人気」の状態を長く続けるには、イノベーションにしっかりと取り組むことが基盤になる。今年第1四半期、重慶では新エネルギー車や電子デバイスなどの産業が勢いよく成長しており、新産業と新原動力の比較的速い成長が重慶の「ネット人気」のクオリティがさらに高め、内容をより豊富にしていくだろう。(編集AK)

「人民網日本語版」2019年7月9日

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