中米閣僚級経済貿易協議 正念場にも従容たる中国

人民網日本語版 2019年05月08日13:38

第11回中米閣僚級経済貿易協議をめぐる準備がカウントダウンに入る中、米側の対中追加関税引き上げに関する情報が国内外で幅広く注視されている。米側は今週金曜日に中国からの輸入品2000億ドル相当に対する関税を10%から25%に引き上げ、いわゆる残る3250億ドル相当に対しても近く25%の追加関税を課すとした。これにはまず米国で「米国の消費者に対する追加関税だ」と驚きの声が上がった。(人民日報「鐘声」国際論評)

同様のケースは以前にもあったが、最終的には暗雲を脱する希望が生じていた。国際世論の場では議論百出だが、物事の基本的論理が変わることはない。中国チームは協議のための訪米準備について依然「進行形」を保っている。

「乱雲飛び渡りなお従容」。これが中国の本領だ。中国側の立場と姿勢は一貫して非常に明確であり、それは米側もよく分かっている。過去10回の中米閣僚級経済貿易協議で、すでに多くの進展が得られた。これは誰の目にも明らかだ。協議はすでに正念場に達している。双方が共に努力し、向き合って進んで初めて、相互尊重を基礎に互恵・ウィンウィンの合意に達することができる。

中米間には当分解決の難しい厄介な構造的溝が確かにあり、対話と交流を通じて共に方法を考える必要がある。交渉の本旨は問題の解決であり、目標はウィンウィンの実現だ。従って、互いの懸念を真摯に受け止めることが不可欠だし、互いの適応可能性、実現可能性に対する寛容な心も不可欠だ。必死に大声を上げ、威圧的な言葉を吐いても中米経済貿易問題の解決にはならないのであり、ましてや関税の圧力は特効薬ではない。

産業要素が整い、強大な生産能力と巨大な潜在的内需を備える国が、関税の圧力を恐れるわけがない。この間のメーデー連休を見ると、わずか4日間で中国国内の観光客数は延べ1億9500万人、観光収入は1176億7000万元に達した。中国経済の今年第1四半期の成果を見ると、GDPは前年同期比6.4%成長して国内外の予測を上回った。工業、消費、投資、輸出入の伸びは加速し、都市部では324万人の新規雇用が創出された。さらに税関総署の統計を見ると、3月期の貿易総額は予測を上回る9.6%の伸びを見せ、第1四半期の貿易全体の回復を力強く牽引した。中米経済貿易摩擦による負の影響はあったものの、中国は「雇用、金融、貿易、外資、投資、予想の安定」をめぐり一連の政策措置を打ち出し、著しい効果を挙げた。

大きな中国市場には潤沢な活力があり、中国経済は原動力を蓄え増し続けており、中国と世界中の経済・貿易パートナーとの連動の空間は拡大し続けている。中国には中米経済貿易協議の過程において生じ得る様々な困難と試練に対処する力が完全にある。これは中国側が常に平常心を保つことのできる理由でもある。

中国経済の実力と潜在力を分かっているからこそ、国外の著名な経済学者は期せずして一様に「中国の強靱さと戦略の決意を過小評価しては決してならない」と米国の指導者に警告するのだ。「全世界の利益のために、米中は一致協力し、知恵と勇気で双方間の摩擦を解決するべきだ」。イェール大学の経済学者スティーブン・ローチ氏のこの言葉は国際社会のメインストリームの願いを語っている。いかにして中米両国民の共通利益を最大限保護し、世界経済の安定した健全な発展を維持するか。これは中米両国が共通して直面する世界的課題であり、理性を欠くことがあってはならない。

正念場において従容として構える。話し合いを継続して合意を形成することが中米双方の利益にかない、世界の利益にもかなう。中米双方が以前、互恵と相互利益を基礎に協力を拡大し、相互尊重を基礎に溝を管理・コントロールし、協調・協力・安定を基調とする中米関係を共に推進することで明確に同意していたことは強調に値する。米側はこの共通認識の導く方向に従って揺るぎなく前進し、両国間の経済・貿易関係が早期に正常な軌道に戻る後押しをし、協力・ウィンウィンが両国及び世界に幸福をもたらすようにすべきだ。これこそが信頼を重んじ約束を守る大国としての大義だ。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年5月8日

  

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