エチオピア墜落事故で中国人乗客8人犠牲に 中国で同型機の商業運航停止

人民網日本語版 2019年03月11日16:51

エチオピアで10日、乗客乗員157人を乗せたエチオピア航空302便(B737MAX 8)の旅客機が墜落し、全員が死亡した。同機には中国人8人だけでなく、国連機関の職員19人が搭乗していた。

10日午後9時の時点で、中国人8人のうち、3人の身元が判明しており、そのうち2人は1980年代生まれで、81年生まれの周さんと86年生まれの金さんとなっている。そしてもう1人が香港地区の曾さんだ。

公開されている情報によると、金さんは中国の大手企業の従業員で、アフリカの職業教育プロジェクトに長期間従事していた。複数のプロジェクト実施に関わり、近年は、中国とアフリカを何度も行き来していた。金さんのSNSのアカウントを見ると、山東省青島出身で、西北工業大学を卒業。バスケットや歌が趣味で、SNSにギターの弾き語りをする写真も投稿しており、大学時代にはバンドも組んでいたという。

周さんの勤務先の広報によると、周さんは長期間第一線で働き、その仕事ぶりはまじめで、能力も高かったという。

オンライン旅行サイト携程網によると、同便には、同サイトを通じてチケットを購入した遼寧省本溪市出身の中国人も乗っていたことが確認されている。ただ、名前などその他の情報は明らかにされていない。携程は既に、「突発的な重大事案緊急対応プラン」を始動し、専用電話021-34064880-853040を開設して対応に当たっている。

10日夜、在エチオピア中国大使館の情報から、犠牲になった中国人8人のうち5人は男性で、3人は女性だったことが明らかになった。多くが1980年代生まれまたは1990年代生まれで、パスポートに記されている本籍地は、陝西省、浙江省、山東省、天津市、湖北省などとなっており、旅行や出張の途中だったという。また国際連合環境計画(UNEP)の香港地区出身の職員も1人搭乗していたことも確認されている。

国際連合安全保安局と国際連合ナイロビ事務局の情報によると、国連機関の職員19人が同事故で亡くなった。国際連合世界食糧計画(WFP)の職員が6人、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の職員が2人、国際電気通信連合(ITU)の職員が2人、国際連合ナイロビ事務局の職員が5人、国際連合食糧農業機関(FAO)、UNHCRスーダン事務所、世界銀行、国連ソマリア支援ミッション(UNSOM)の職員が各1人だった。一部の職員は、11日にナイロビで開催される国連環境総会に出席するために同便に搭乗していた可能性がある。

737MAXは、米ボーイング社が製造するボーイング737第4世代の小型ジェット旅客機。737NGをベースに開発され、燃費の良い最新型のLEAP-1Bエンジンが搭載されている。飛行試験機の初号機は、2015年12月8日にロールアウトし、16年1月29日に初飛行を行った。ところが、昨年10月29日、インドネシアのジャカルタアジアを拠点とするライオン・エア610便(B737MAX 8)が、納入からわずか3ヶ月で墜落事故を起こした。そして、今回墜落したエチオピア航空302便も納品からわずか4ヶ月しか経っていなかった。

墜落した2機はいずれも納入されたばかりのボーイング737-8機で、どちらも離陸直後に墜落しているという共通点があるため、1つの潜在リスクも容認せず、安全管理を徹底し、中国の民用航空の安全な飛行を守るために、中国民用航空局(CAAC)は11日午前9時、国内航空会社に対し、「ボーイング737-8」の商業運航を現地時間同日午後6時までに停止するよう要請したと発表した。

CAACは米連邦航空局(FAA)、ボーイング社と連絡を取り、安全な飛行を確保するための関連の措置が講じられたことを確認するまで、商業運行停止は解除しないという。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年3月11日

  

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