第13期全国人民代表大会第2回会議開幕式が3月5日午前に北京市の人民大会堂で終了すると、2019年全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)の第2回の「部長通路」での質疑応答が同じく人民大会堂で行われた。各部(省)の部長(大臣)が関心の高い問題をめぐり、質問に答えた。
【英国ロイター社記者】米国との通商協議での協議プロセスについておたずねしたい。中国は大きく妥協したのか。また中米が達成する可能性のある通商協議の中で、米国は任意に追加関税を行うことができるが、中国は報復関税を課すことができないといった条件に同意する可能性があるか。
【商務部の鍾山部長】中米通商問題はみなさんが注目していることであり、特に今の記者の言及された、直近の中米間の通商協議にみなさんが注目している。本日は中米の90日間の協議期間中の関連の状況について、みなさんとコミュニケーションをはかろうと思う。
第一に、中米通商協議は両国首脳が到達した重要な共通認識を共同で実施しようとするものだ。ここで強調したいのでは「共同で」というところだ。昨年12月、習近平国家主席とトランプ米大統領はブエノスアイレスで会談し、重要な共通認識に達し、双方は新たな関税の徴収を停止することに同意し、協議を通じて双方が関心を寄せる貿易問題を解決し、協議の原則と期限を明確にした。また双方はテーブルについて90日間の期限で協議を行うことに同意した。これは非常に成功した会談であり、主要20ヶ国・地域(G20)首脳会議(ブエノスアイレス・サミット)の開催期間における最大の注目点になった。会談の後、中米両国の株式市場は下げ止まって反転上昇し、世界の株式市場の上昇をもたらした。ここから両国首脳の到達した重要な共通認識が、中米両国の共同の願いを体現し、また世界の共同の期待を体現したものであることがわかる。
第二に、お伝えしたいと思うのは、中米協議で堅持すべき原則だ。この原則とは両国首脳が達成した「相互尊重、平等互恵」である。相互尊重とはそれぞれの社会制度や発展モデルを尊重すること。平等互恵とは協議における立場が平等であること、協議の成果が互恵的であることだ。この90日間の中で、双方のチームはこの原則を堅持して協議を展開した。
第三もみなさんが関心を寄せ、知りたいと思う問題、すなわち協議の進展状況だ。90日という期限内に、中米双方はハイレベル協議を3回行った。少し前には劉鶴副総理が習近平国家主席の特使として、中国代表団を率いて米国と協議した。協議プロセスは非常に困難なものであり、非常に苦労があった。困難というのは、両国の制度、両国の文化、両国の発展段階など、いずれにも大きな隔たりがあることに難しさがあったということだ。双方は共通認識に達成しようとすれば、小異を残して大同につかなければならず、より大きな努力が必要だった。そこで非常に困難であり、非常に大変だったといえる。
非常に苦労があったというのは、協議の時間が短かったからで、当初確定していたのは2日間という時間で、その後2日間が追加されたが、これだけの時間では非常に短かった。協議の内容は多く、難度は高く、そこで中国のチームは残業し、夜を日に継いで作業しなければならなかった。米国側も努力し、専門的で、非常に苦労があったと思われる。双方の協議は成果に富んだもので、段階的に重要な成果を獲得し、一連の分野ではブレークスルーを果たした。協議の状況に基づき、双方は協議の期間を引き続き延長することに同意した。この期間内には、関税の税率を引き上げることはしないとし、このような成果を獲得することは非常に大変で、双方はこの成果を大切にしなければならない。
習近平国家主席が強調されるように、協力が中米両国にとって最良の選択だ。現在、作業チームは協議を続けている。私たちにはまだするべきことがたくさんあるからだ。ただいま記者から中国は合意を達成できるかどうかとのご質問があったが、合意を達成するためには双方が向き合って進み、共同で努力することが必要だ。双方が合意を達成できたなら、両国経済の発展にプラスになり、グローバル経済の発展にもプラスになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月6日