シェア自転車やシェア自動車、そしてシェア充電器に続き、北京・上海・広州などの大都市において、女性が化粧するのに便利な「シェア化粧室」がひっそりと流行の兆しを見せている。初回利用の15分間が無料ということもあり、次第に多くの女性たちから歓迎されるようになってきている。とはいえ、シェアリングエコノミーのブームがだんだんと下火になっていくなかで、シェア化粧室のブームが高まる可能性はあるのだろうか?中国網が報じた。
現在、シェア化粧室が設けられているのは、全国で、北京、上海、広州、南京、杭州、武漢6都市のみだ。武漢のある商業施設の地下1階に設置されたピンク色の化粧室には、総額4千元(1元は約15.9円)相当の各種大手ブランドの化粧品がそろっており、利用者は自由に使用することができる。料金は初回利用の15分間は無料で、最高58元で利用時間は45分間以内と制限されている。カスタマーサービススタッフによると、初回利用の15分間が無料ということで、初回利用時間枠での利用者は多いが、それ以降も有料で利用するリピーターは、全体の10%前後にとどまっているという。
「90後(1990年代生まれ)」の女子大生の付名妃さんに取材したところ、「重慶にシェア化粧室があったとしても、私は使うことはないと思う。化粧品というものは、本来、極めて個人的な物品であり、多くの見知らぬ人で共用するとなると、衛生面での保障は得られないし、心理的にも心地良いとは言えないから」と感想を述べている。ネットユーザーからも、「他人が使った化粧品を使うくらいなら、化粧しない方がまし」や「私はちょっと受け入れられない」、「45分間で58元なんて、とんでもない」といった否定的なコメントが数多く寄せられている。
著名なインターネット評論家・丁道師氏は、「シェア化粧室は、非剛性需要(需給バランスが価格に影響しやすい需要)の一つである上、シェア化粧室を運営するためには、運営システムへの資金投入が必要となる。資金投入と収入との収支が取れない場合は、運営を続けることが難しくなってくる。この類のシェアビジネスは、ただの話題作りに過ぎず、実際に続けていくことは難しいだろう」との見方を示している。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年1月10日
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