12月12日は日本の「漢字の日」で、京都の清水寺で今年の漢字が発表される。2018年の日本の世相を反映する今年の漢字は「災」だった。今年の漢字は20数年前から発表されており、その年の社会の現象と変化を映し出してきた。
今年の日本は絶えず災害に見舞われてきた。メディアの分析によれば、「災」には自然災害の多発のほか、自然災害に直面して人々の防災意識が高まったこと、自助や共助の重要性を認識したことなどが反映されているという。
実際、毎年発表される今年の漢字には、日本人がその年に最も注目した出来事が反映されている。漢字は1字でさまざまな意味があり、選ばれる漢字には豊富な意味をもつものが多い。たとえば「金」は2000年、2012年、2016年と過去最多の3回にわたって選ばれ、どの年も五輪と何らかの関係があると同時に、献金スキャンダルや庶民の懐具合に関わる出来事があった年でもあった。
日本漢字能力検定協会の山崎信夫常任理事は、「漢字は中国から伝わったもので、どの字にも音があるだけでなく、漢字の素晴らしいところは字形と意味が両方備わっていて、1つの漢字の意味を味わうことで、その年に何が起こったかを振り返り、しばらく時間が経った後でも当時のことを思い返せるという点にある」と話す。
▽日本人はなぜ「今年の漢字」に注目するのか?
日本は現在、世界で中国の次に漢字普及率が高い国であり、日本の文部科学省の「学習指導要領」では、中学校を卒業して義務教育を修了するまでに習得する「当用漢字」は約2千字で、同時期の中国の子どもの水準よりやや少ない程度だ。
漢字は日本に伝わると、文字のなかった日本語のすき間を埋め、非常に長い間、公的な文字として使用されてきた。初期の日本の公的な書簡、文献、歴史書、文化的書物はすべて100%漢字で書かれてきた。日本独自の表音文字「仮名」が誕生しても、漢字の正統な文字という位置づけは揺らぐことなく、仮名はあくまで正式な文字「真名」(漢字)からの借り物だった。漢字をどれくらい習得したかが修養の達成度を評価する基準とされ、上流階級は長らく漢字の習得に努め、漢字を尊ぶ風潮が上から下まで広がっていった。
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