1948年12月10日、国連総会は世界初の普遍的、総合的な人権文書「世界人権宣言」を採択し、人権の尊重と促進に関する国連憲章の規定を詳しく明らかにし、国際人権法全体の発展に向けた基礎を固めた。国連は12月10日を世界人権デーと定めた。(文:柳華文・中国社会科学院人権研究センター執行主任。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
世界人権宣言の採択から今年で70年になる。中国人権研究会と中国人権発展基金会は10日に北京で「世界人権宣言」発表70周年記念座談会を開催した。
習近平中共中央総書記(国家主席)が座談会に書簡で祝辞を寄せ、「世界人権宣言は人類文明の発展の歴史において重大な意義を持つ文書であり、世界の人権事業の発展に深い影響を与えた」と強調した。過去70年間、国連は世界人権宣言に基づき複数の人権条約を定めた。人権宣言は人権を追求する国際社会共通の願いを相当程度代表している。
人権とは何か。習総書記は祝辞の中で、「人々の幸福な暮らしこそ最大の人権だ」と断言。これは人々の立場に立った人権の定義だ。
中華人民共和国は成立以来、世界人権宣言とほぼ同時に歩んできた。中華人民共和国成立から70年近く、特に改革開放後の40年で、中華民族は立ち上がり、豊かになり、強くなり始める偉大な飛躍を迎えた。中国は7億人余りを貧困から脱却させ、世界最大の途上国国民の衣食の問題を解決したうえ、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成に向けて急速に邁進してきた。中国の経済発展、社会進歩、人権事業の多大な発展は中国共産党が中国国民を率いて歩んできた中国の道が得た偉大な業績だ。まさに習総書記が祝辞で指摘したように「中国共産党は誕生したその日から、人々の幸福を図り、人類の発展を図ることを奮闘目標としてきた」「中国発展の成果を1点に総括すると、億万の中国国民の生活が日増しに改善されたこと」なのである。
世界人権宣言採択後の70年間で、世界の人権事業は目覚ましい発展と進歩を遂げた。今後、世界はどこへ向かうのか?人々が問うのはまさにこの点だ。習総書記は祝辞で「中国国民は各国の人々と共に平和・発展・公平・正義・民主・自由という人類共通の価値観を堅持し、人の尊厳と権利を守り、より公正で合理的かつ包摂的な世界人権ガバナンスの形成を後押しし、人類運命共同体を共に構築し、世界の素晴らしい未来を切り開くことを望んでいる」と述べた。世界人権ガバナンスは人類運命共同体の構築を目標とすべきであり、団結・協力し、正しい価値観を堅持すべきだ。これが世界人権事業の健全な発展を推進するうえでの中国の主張だ。
中国と世界は互いに融け合い切り離せない関係だ。中国の人権事業と世界の人権事業は共に世界人権宣言の趣旨と精神を実現する生き生きとした実践であるうえ、緊密に結びついている。中国の人権事業をしっかりと発展させると同時に、各国の共同発展を後押しする。これは世界人権宣言の実行における中国の一貫した積極的な姿勢だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年12月11日
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