モロッコの学生約40人が静かに教室に座って、真剣な目つきで中国語の会話の録音を聞いている。これは、モロッコ北部の都市・タンジェにある、中国語学習や文化交流などを目的とする中国の教育機関「孔子学院」で最近実施された中国語検定(HSK)の様子だ。新華社が報じた。
30分のHSK1級の試験終了後、ある男子学生(21)は取材に対して、「合格する自信はある。リスニングと読解はかなりできたと思う」と話した。
受験生を取材すると、学生のほとんどがモロッコ北部の町・テトゥアンから来ていることが分かった。彼らが中国語を勉強している理由は、主に▽中国文化への興味▽就活を有利に進めるため▽中国に留学や旅行に行くため---の3つだった。
ある女性(28)は取材に対して、「2016年から断続的に中国語を勉強している。これから機会があれば、中国にEC取引産業の視察に行き、博士論文を書きたい」と説明し、今回会話能力を判定する試験を受けたことに関しては、「検定の結果を通して自分の中国語レベルの高さを証明して、中国にサマーキャンプに行く機会を得たい」と説明した。
テトゥアン大学の学生という男性(22)は、毎週タンジェ孔子学院で中国語レッスンを受けるようになって1年になるといい、「中国語はそれほど難しくない。すでに300個の漢字が書けるようになった。中国文化に興味があり、大学を卒業したら中国へ行って、エコノミック・マネジメントを勉強したい」と語った。
タンジェ孔子学院は、モロッコ北部では唯一のHSKの試験会場となっている。同学院の院長によると、「16年9月に当院が成立して以降、モロッコ北部の多くの学生がここで中国語を勉強している。また、ここでHSKの試験を受ける人も年々増えている。1回目の受験者数は44人で、5回目となる今回は87人にまで増えた」という。
モロッコには現在、首都のラバト、カサブランカ、タンジェの3ヶ所に孔子学院がある。中東の国で孔子学院が3ヶ所あるのは現在モロッコだけだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年3月30日
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