中国のヒューマンリソース市場では、3月と4月は転職の絶好の機会とよく言われる。転職する人には、自ら転職する人と、仕方なく転職する人がいる。では、その二者が転職する場合の差は何のだろう?それは「経済補償」だ。ここで言う、仕方なく転職する人とは、会社の規則などに違反して解雇される人ではなく、会社側に労働者の利益を損なう行為があり、転職する人のことだ。北京晩報が報じた。
専門家によると、中国の「労働契約法」は、労働者が契約満了前に辞職を願い出た場合、どんな理由であっても、会社側に経済補償を支払う責任はないとしている。しかし、会社側に問題があり、労働者が仕方なく労働契約を解除しなければならない場合、法律に基づいて、経済補償を請求することができる。会社側の問題には、労働契約の約定どおりに労働保護または労働条件を提供しない場合、期限どおりに労働報酬を満額支給しない場合、法により労働者のために社会保険料を納付しない場合、使用者の規則制度が法律、法規の規定に違反し、労働者の権益に損害を与えた場合、詐欺、脅迫の手段または危機に乗じて、相手側の本当の意思に背く状況下において労働契約を締結または変更させた場合などが含まれる。その他、使用者が暴力、威嚇または違法に人身の自由を制限する手段により労働者に労働を強制した場合、または使用者が規則に違反し、労働者の人身の安全を脅かす危険作業を指示、強要した場合は、労働者は直ちに労働契約を解除することができ、使用者に事前に告知する必要はない。
経済補償はどのように計算されるのだろう?「労働契約法」第47条によると、経済補償は労働者が本社に勤務していた年数に照らし、1年ごとに賃金 1ヶ月分を基準として労働者に支払われる。6ヶ月以上1年未満の場合には1年として計算される。6ヶ月未満の場合は、労働者に半月分の経済補償を支払う。
ここでいう月収とは、労働者が労働契約を解除または終了する前の 12 ヶ月の平均賃金を指す。
ただ、当該労働者の月収が非常に高い場合、例えば、年収が100万元(約1680万円)以上の重役などの場合は計算方法が異なる。法律は、労働者の月収が使用者の所在直轄市、区を設ける市級人民政府の公布する当地区の前年度の労働者平均賃金の3倍を上回る場合には、これに支払う経済補償の基準は労働者の月平均賃金の3倍の金額を支払い、これに支払う経済補償の年数は最高12年を超えないと規定している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2018年3月22日
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