世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が近くスイス・ダボスで開催される。今年のテーマは「分断された世界における協力の強化」で、各国の地政学的戦略競争が激化する中での国際協力の意義に焦点を合わせる。世界経済フォーラムのシュワブ会長は参加するリーダーに「分断された世界において、リーダーシップとは現在の不調和を乗り越え、共通の新たな未来に着眼することを意味する。振り子が各者の歩調が一致した状況に自動的に戻ることはない。われわれはこのプロセスを後押しし、たとえ分断された世界においても、利益関係者には協力実現の可能性がなおあるということを証明しなければならない」と呼びかけた。(人民日報「鐘声」国際論評)
「リーダーシップ」についてのシュワブ会長の呼びかけは、「指導力:呼応と責任」という2017年ダボス会議のテーマの延長線上にある。中国の習近平国家主席はダボス会議開幕式の基調演説で、経済グローバル化と世界経済発展のために診断と処方箋を示し、正しい方向を指し示し、中国の案を提出した。西側メディアは、中国は自らの驚異的なエネルギーによって他国の発展を先導し、世界経済の鼓手の役割を担うことで世界経済にリズムと韻律を与えたと論じた。
それから1年。世界経済情勢には変化が生じたが、反グローバル化と保護主義のうねりが依然懸念され、経済グローバル化と自由貿易は依然厳しい試練にさらされている。習主席が昨年ダボスで行った一連の名演説を学び直すことは、経済グローバル化の今後の発展を模索し、世界経済の新構造を構築するうえで、依然として今後の道を照らす重要な意義を持つ。
経済グローバル化が重大な試練にさらされる中、中国は経済グローバル化の前向きな発展を推進する積極的要素を実際の行動によって創造している。「一帯一路」の枠組で、中国はすでに80の国や組織と共同建設協力協定を結び、30余りの国と制度化された生産能力協力を繰り広げ、沿線24カ国で75の経済貿易協力区の建設を推進し、貿易と投資の自由化及び円滑化を大いに後押ししてきた。グローバル化の踏み込んだ発展を制約する資金不足や融資難の問題を解決するため、アジアインフラ投資銀行が投資に加わったインフラ整備事業は24件に上り、12カ国に及び、融資総額は42億ドルを超え、シルクロード基金はすでに17件の事業契約に調印し、約束した投資額は約70億ドルに上る。米ブルームバーグ社は、「一帯一路」イニシアティブは中国の打ち出した経済グローバル化2.0構想の基礎を固め、経済グローバル化プロセスを順方向に誘導する可能性をもたらしたと指摘した。
今、今年のダボス会議を経済のグローバル化と反グローバル化の「角逐の場」にたとえ、さらにはこれによって生じる風向きを憂慮するメディアが少なくない。実際のところ、真理は論じるほど明らかになるばかりであり、リーダーシップは実践の検証の中ではっきりと示される。世界は問題を直視し、勢いに乗じて行動し、経済グローバル化の方向を正しく導くリーダーが、経済グローバル化の成果が各国・各民族によりよく恩恵をもたらす後押しをすることを必要としている。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年1月23日
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