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朝鮮半島情勢の好転には各国の理解と支持が必要

人民網日本語版 2018年01月11日16:02

朝韓ハイレベル会談が9日に板門店で行われた。双方は共同報道文を発表し、いくつかの議題について共通認識を示した。外部が最も注目したのは、朝鮮半島問題における両国の立場だ。朝韓は軍事的緊張を緩和し、平和な環境を築くことで一致し、軍事会談の開催を決めた。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

会談前に韓国側は、平昌冬季五輪期間に合同軍事演習を実施しないことで米韓が合意したと発表した。朝鮮は平昌冬季五輪にハイレベル代表団、民族オリンピック委員会代表団、スポーツ代表団、応援団、芸術団、観戦団を派遣するなど各活動に積極的に参加する計画だ。このため、この間は軽々に核・ミサイル活動を行うことはない見通しだ。これは事実上の「相互停止」状態であり、朝鮮半島情勢の緩和に良好な雰囲気をつくるとの見方がある。

「相互停止」は中国が提案したもので、朝鮮が核・ミサイル活動を停止し、米韓が大規模な軍事演習を停止することで、双方の交渉再開を後押しする。

客観的に見て、関係緩和は各者にとって必然的な選択だ。文在寅政権は朝鮮半島の恒久平和を重要な政策目標の1つとしており、地域の戦乱発生を懸念している。高まり続ける外的圧力と軍事的危険を前に、朝鮮側も情勢の立て直しと外交的突破口を求めている。そして米側が合同軍事演習の延期に同意したのは、1つには平昌冬季五輪の開催に配慮したもの、もう1つには韓国側の意向と懸念に応じたものだ。

次の段階の行動の鍵は、いかにして現在の緩和基調を保ち、対話を再開させ、最終的に朝鮮半島の非核化と平和メカニズムの「デュアル・トラック・アプローチ」の目標を実現するかにある。

懸念されるのは、朝鮮半島情勢が依然として若干の不確定要因を抱えていることだ。朝韓間の防備・警戒は解除にほど遠く、双方関係には再悪化の危険がある。韓国は朝韓関係の改善と朝鮮核問題の解決をリンクさせているが、朝鮮は非核化に積極的に応じていない。米国の対朝政策に具体的変更はない。米国は情勢が暴走することへの地域の国々の懸念を故意に軽視し、中露の対話・平和促進努力を顧みず、現在の朝韓関係立て直しは限界まで圧力を加える米国の政策の効果だと一方的に強調して、韓国に自国と歩調を合わせ、引き続き朝鮮に核放棄の圧力を加えるよう求めている。冬季五輪後米韓が再び軍事演習を実施すれば、朝鮮半島の緊張激化は必至であり、朝鮮半島は再び対立のブラックホールに陥るだろう。

朝鮮半島問題において、中国はかねてより責任ある大国としての姿勢を示している。朝鮮半島情勢が極めて厳しい中、中国はまず朝韓が互いに善意を示したことを評価し、両国に一層の接触と対話を促した。現在の成果は苦労して得られたものだ。国際社会が順方向の役割を発揮して、朝鮮半島情勢の緊張を緩和し、朝鮮半島問題を対話と協議による解決という正しい道へ押し戻すために十分な理解と支持を示すことを希望する。(編集NA)

「人民網日本語版」2018年1月11日

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