英国メディアの報道によると、過去1年間に、ぜいたく品の中国での販売価格と欧州での販売価格との開きが4分の1縮小し、このことが大陸部のぜいたく品消費の伸びを後押ししたという。参考消息網が伝えた。
英紙「フィナンシャル・タイムズ」のサイトが伝えたところでは、中国人消費者は世界のぜいたく品の売り上げの約3分の1を担い、高級ブランドの重点的ターゲットになっている。だが中国国内では高い輸入税がかかり、価格が割高になることから、ぜいたく品の消費者は海外で購入することが多く、欧州の旅行先ではパリの人気が最も高いという現状がある。
大手会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツがぜいたく品約2千種類について行った価格調査によると、過去1年間に中国と欧州との価格差が低下したことがわかる。デロイトは、「現在の中国市場に出回るぜいたく品の価格はフランスの同類商品より平均で32%高いが、1年前はこの数字は41%だった。世界のぜいたく品市場の規模は2250億ドル(約24兆3338億円)に達し、フランスが世界最大のぜいたく品市場であり、欧州におけるぜいたく品価格の設定の基準になっている」と述べる。
価格の引き下げによりぜいたく品市場の流れが変わり、中国人消費者が国内に回帰し、世界のぜいたく品産業の回復が推進された。たとえばフランスのぜいたく品ブランドのエルメスは先月、「第2四半期(4~6月)には大陸部での売り上げが増加し、アジアエリア全体の売上高が10.5%増加した」と発表している。
デロイトの調査によれば、最も変化が目立ったのは衣類と靴類で、1年前には中国で買うと欧州より50%も高かったが、現在はこの開きが3分の1に縮小した。
デロイトの子会社が同紙の委託を受けて行った分析によると、価格が下がった主な原因は人民元のユーロに対する値下がりにあるという。分析報告では、「今年のレートに変化がなければ、中国におけるぜいたく品の販売価格はフランスより40.5%高い状態が続く」との見方を示す。
デロイトのアナリストのデイビー・テートさんは、「現在、小売業者はレートの変動により中国での割高な価格がならされて相対的に低下することを歓迎している」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年9月8日
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