確かに、時代は進歩しており、凝り固まった閉鎖的な態度では時代に置いてきぼりにされる。とはいえ新しい技術を学ぶのはたやすいことではなく、中高年の人々に「スキャン族」になって、「無人スーパー」で楽しく買い物をしてくださいと言っても、それはできないことを無理強いするようなものだ。記者は以前、両親が目を細め、大変な努力をして携帯電話のキーを押している光景を目にしたことがあり、そのときに「技術の進歩がもたらす残酷さ」を痛感したという。
懸念すべきは、技術の発展が私たちを「一次元的人間」にしてしまうのではないかという点だ。社会には本来、相当の寛容さが備わっており、新しい技術を掌握するしないにかかわらず、社会の中でバリアフリーの生活ができるはずで、これが人類の共通認識だった。「無人スーパー」の歓迎ぶりからみえてくる未来は、大衆に向けて提供される多様なショッピングスタイルが努力すべき方向性にもなるという未来だ。たとえば「無人スーパー」では買い物をサポートする専門の人材だけを置くことになる。現金決済のスーパーでは、人材が完全に不必要になることはない。いずれにせよ、技術とビジネスモデルの進歩を求めるだけでなく、私たちは温かみのある人的・文化的環境をより必要としている。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年9月6日
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