ネット予約車、シェア自転車、シェア自動車に続き、中国でこのほど「シェア駐車場」が登場した。北京、上海、広州などの大都市ではそれぞれの地方政府による駐車管理条例や規定の中で、「シェア駐車場」モデルの発展を奨励し、一部の事業団体や個人が専用する駐車スペースを一般に開放し、インターネットというプラットフォームを通じて時間単位での賃貸を許可することで、収益を増加させるだけでなく、第三者に利便性を提供している。だが、こうした新しいシェアリングモデルをしっかりと発展させていくには、まだまだ政府と社会など多方面にわたる協力が必要だ。
▽需給の差が大きい現状に各地で「シェア駐車場」を奨励
国家発展改革委員会が2015年に発表したデータによると、先進国の大都市における自動車台数と駐車スペースの数の割合が1対1.3であるのに対し、中国ではその割合が1対0.8であることを明らかにしている。
しかし一方で最新の駐車調査データによると、北京中心部の駐車スペースの不足数が85万ヶ所に達するのに対し、夜間の遊休駐車スペースは63万ヶ所に達しており、その駐車スペースの供給と需要に関する情報が明らかにアンバランスであることがわかっている。
こうした問題に対し、「シェア駐車場」モデルが誕生した。現在までに「ETCP」、「有位停車」、「車位分享」など10種類以上の駐車関連アプリが登場している。
また、駐車スペース情報のアンバランスを解決するために、中国各地ではそれぞれ政策面での対策を打ち出している。
昨年下半期、上海市は「上海市駐車資源のシェア利用促進に関する指導意見」を公布し、政府機関、病院、大学などの事業団体及び国有企業などは、内部の安全と秩序の保障を前提に、内部向けの駐車場を時間帯をずらした形で一般に開放すべきと定めた。計画に基づき、上海は今年、「シェア駐車場」の試行ポイント50ヶ所を建設する。北京と広州も類似の対策を打ち出している。
現状を見るかぎり、政府のこうした積極的な指導はすでに一定の効果を挙げている。
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