今年は盧溝橋事件80周年にあたる。「日本軍中国侵略暗号電報・盧溝橋事件」と題する書籍が19日に出版された。同書に掲載されている資料約2万点の多くは、米国が終戦後に押収した日本軍関連文書だ。統計データによると、資料の約75%、すなわち約1万5千点は今回初めて公開された。北京日報が伝えた。
中国人民抗日戦争記念館は、「書籍の原型となったのは、日本が盧溝橋事件を計画・実施して中国侵略戦争に全面的に突入した時期における、日本軍部・外務省などの主要省庁・在外日本大使館領事館の暗号電報を収集した資料集だ。日本の軍事・政務当局の暗号電報や関連書類によって盧溝橋事件などの中国侵略犯罪を暴き出した資料としては、国内で初めてのものとなった。これは、中国侵略という史実を日本が認めた供述書と言えるだろう」としている。
〇2千本以上のマイクロフィルムから選出
「日本軍中国侵略暗号電報・盧溝橋事件」は3部50冊と目録1冊の計51冊で構成されている。収録されている暗号電報や機密文書は、九一八事変の勃発から太平洋戦争勃発直前までの時期のものだ。
編集委員会は、2千本以上のマイクロフィルムの中から、日本が盧溝橋事件を起こして中国侵略戦争に全面的に突入したプロセスに関する暗号電報と機密文書2万ページあまりを選び出し、種類別に分類、整理、編纂、複写を行った。これらの日本軍による侵略戦争期の資料は日本の降伏後、米国が単独で押収して自国に持ち帰り、マイクロフィルムの形で保存したもの。その後、米国は資料の原本を日本に返還した。だが書籍に掲載されているほとんどの暗号電報と機密文書は、さまざまな理由から日本で公開されずにいた。
目録を見ると、「極秘」、「機密」といったマークが入っている資料が多数を占めている。さらに、資料の角には捺印されており、その中には「絶」の字が入っている資料もある。担当者は、「これらの資料は極めて珍しい。日本の軍部、外務省など主要省庁、在外日本大使館領事館の間でやりとりされた暗号電報約6千点も含まれている」と話した。
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