〇原本の複製は未翻訳 戦争の真相に回帰
抗日戦争館の担当者は、「これらの暗号電報や機密文書は、当時、当事者以外の目に触れることはほぼ皆無だった。全方位的かつ多角的なこれらの文献資料は、日本による侵略戦争と日本国の各当局が戦争中に果たした様々な役割を深く理解し、かつ公開する上で、貴重な鍵の役割を担っている」とコメントした。
注目すべきは、同書は全文未翻訳であり、原本が調節複製された点だ。社会科学院研究院の湯重南氏は、「本書に掲載されている暗号電報や機密文書は、日本軍国主義が自らの罪を認めた供述書であり、日本による中国侵略戦争の真相に立ち帰り、侵略という史実を覆い隠し、言い逃れ、否定しようとする日本の右翼の言行を批判・反撃するものだ。その真実性と確実性について、いかなる人も疑念を持つ余地は許されていない」との見方を示した。
〇「通州事件」に関する機密文書、来年公開
同書で公開された文献資料では、日本による中国侵略のプロセス、陰謀の画策、戦争の決定事項、戦役の配置、作戦司令部の下達、指揮内容など各方面から、日本が盧溝橋事件を起こし、全面的な中国侵略戦争を勃発させ、中国侵略を拡大した全プロセスについて、完全かつ系統的な記述がなされている。同書は、九一八事変から盧溝橋事件にかけて、日本が全面的な中国侵略戦争を発動・拡大したプロセスのキーポイントがどこにあるのかを系統性・全面性という点において、明確に分かりやすく示している。
社会科学院研究院の湯重南氏は、次の通り述べた。
「これらの資料から、日本の諜報業務は極めてきめ細やかだった事実が伺える。たとえば、張学良や蒋介石が、いつ航空機で移動し、どこに到着し、誰と会うのかといった情報が、すべて書類に記載されている。現在、『通州事件』関連資料の翻訳が進められおり、その中にも暗号電報が含まれている。人々に歴史の真相を知ってもらうために、この資料の一部も、書籍の形で来年出版する予定だ」。
「これらの文献資料は、論争の余地がない事実であり、盧溝橋事件前後の日本による中国侵略犯罪の史実を全面的に暴露している。また、盧溝橋事件、日本による中国侵略戦争、中国人民による抗日戦争、第二次世界大戦に関する研究をより深く掘り下げる上で、直接的な資料を提供している」。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年6月21日
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