5月にはメタンハイドレートがもっとも注目されるキーワードになった。メタンハイドレートは1960年代の発見以来、一貫して巨大な潜在的価値をもつものとみなされてきた。多くの国々が研究に力を入れるが、諸々の原因により、大規模な開発採掘はいまだに行われていない。そんな折り、中国が今月18日に試験採掘に成功したとのニュースが海外メディアをにぎわしている。メディアは、この「巨大な進歩」により、世界は初めてメタンハイドレートに希望を見いだすことができたと相次いで報じた。人民日報海外版が伝えた。
▽「巨大な進歩」を実現
英BBC放送は専門家の話として「これまでの日本での研究成果に比べ、中国の科学者はより多くの天然ガスの採掘に成功した。こうした意味でも、中国は確かにメタンハイドレート採掘の巨大な進歩を実現したといえる」と報じた。
中国は石炭は豊富にあるが、石油は乏しく、天然ガスはわずかな国で、石油の輸入依存度は高い。税関総署がまとめたデータをみると、今年3月の原油輸入量は一日あたり920万バレルに迫る記録的高水準となり、予想を大幅に上回った。米国を超える数字で、中国は世界一の原油輸入国になった。ドイツ紙「南ドイツ新聞」のサイトは、「中国にとって、天然ガスハイドレート開発には重要な戦略的意義がある」と指摘する。
▽次なる「シェールガス革命」
米放送局CNNは、「専門家は、エネルギー産業にとって、メタンハイドレートの戦略的意義は重大であり、その重要性は米国のシェールガス革命に比肩するとの見方で一致する」と報じ、BBCは専門家の話として、「少な目に見積もっても、メタンハイドレートに含まれる天然ガスの量はシェールガスの10倍になる」と伝えた。
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