中国商用飛機有限責任公司が研究開発した国産大型旅客機「C919」は5日に初飛行に成功した。同公司のまとめた統計によると、C919には現在、570機の購入予約が入っている。今後20年間に中国の航空輸送市場だけで幹線航空用の旅客機は5952機が必要になり、市場価値は9千億元(約14兆6954億円)に迫るとみられる。C919の将来には大きな可能性があるといえる。「経済参考報」がつたえた。
2008年に開発がスタートしたC919は、設計、研究開発、構造の組み立て、組み立てラインオフの各段階を経て、今年5月5日に初飛行にこぎ着けた。海外メディアは高い関心を示し、商用飛機公司は今後、西側の航空工業各社にとって最大の脅威になる可能性があるとの見方を示した。
同公司の説明によれば、C919は中国で初めて最新の国際運航基準を踏まえて研究開発された幹線航空用の民間機であり、9年にわたる革新実践を経て。世界先端レベルの製造ライン5本を建設し、コア重要技術100項目以上を獲得し、民間機産業における5つの大分類、20の専門分野、6千あまりの民間航空機技術を掌握した。
C919の初飛行はドイツ、英国、米国などの西側メディアに高い関心を呼び起こした。ドイツ「ディ・ヴェルト」紙は、「今後の中国航空会社はエアバスとボーイングだけに頼るようなことはなくなる」と伝えた。英国のロイター社は、「今後数十年で中国商用飛機はボーイングとエアバスの両雄がそびえ立つ局面を打破する可能性があり、中国自身がもつ巨大な航空市場でも、より長期的な視野でみた海外市場でもそうなる可能性がある。C919はこうした目標に向かって第一歩を踏み出す」と伝えた。米国のCNNは、「この航空機の初飛行は中国民間航空工業の発展が里程標に次々到達するように進歩していることを示すものだ。だがC919は旅客を乗せるまでにはまだ長い道のりを歩まなければならず、米国や欧州の『同業者』と競争しなくてはならない」と評した。
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