中国が独自の知的財産権を備え、初めて最新の国際航空機基準をふまえて研究開発した幹線航空用の大型民間旅客機「C919」が、5日に初飛行に成功した。新華社が伝えた。
C919には世界から570機の注文が入っている。この大型旅客機は中国国内の航空機製造産業チェーンの発展を促し、中国航空工業の重大な歴史的飛躍を実現させた。
C919について、広く注目される10大ポイントを読み解く。
(1) どうしてC919は中国独自の知的財産権を備えていると言えるのか?
大型旅客機という複雑な製品では、全体の設計が極めて重要だ。全体の設計がなければ、世界最高のエンジン、ボディ、フライトコントロールシステム、フライ・バイ・ワイヤシステムなどを組み合わせても、空を飛べる航空機にはならない。C919チーフデザイナーの呉光輝さんは、「C919は中国で独自に設計された幹線航空用の航空機で、全体の設計は独自の知的財産権を100%備えているといえる」と話す。
C919のボディは流れるような流線型で、機体の設計、計算、テスト、製造はすべて中国で独自に行われた。設計開発の過程で多くの重大技術が飛躍を遂げ、たとえば超臨界翼や新材料の応用などが飛躍した。総合集積の技術は大型航空機製造におけるコア技術の1つだ。航空機製造業の大きな難問の1つである集積技術の飛躍は、中国の航空機製造業が非常に大きな進歩を遂げたことを示している。
(2)C919はどうして国産エンジンを搭載していないのか?
現時点で、中国には大型民間旅客機に適したエンジンを製造する力がなく、世界の民間航空機メーカーもサプライヤーからエンジンを調達している。
現在、世界の主な民間航空機用エンジンメーカーには、英国のロールス・ロイス(RR)、米国のゼネラルモーターズ(GM)、プラット・アンド・ホイットニー(P&W)、フランスのスネクマ、国際共同のインターナショナル・エアロ・エンジンズ(IAE)やCFMインターナショナル(CFMI)などがある。
もちろん中国製造のエンジンを搭載できるならそれに越したことはないが、まず大型旅客機がなければ、民間航空機用エンジン産業の発展を促すことはできない。大型旅客機がなければ需要は生まれず、プラットフォームも存在しなくなる。これが産業における牽引役と産業チェーンとの関係だ。
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn