北京科技大学新金属材料国家重点実験室の呂昭平教授が率いるチームは、新型ナノ技術で強度をアップした超高強度マルテンサイト時効鋼を開発した。この鋼材は低コストで、容易に生産でき、引張強度が高い。国際的な学術誌「ネイチャー」(電子版)はこのほど、彼らの研究の進展を報じた。新華社が伝えた。
マルテンサイト時効鋼は鋼材の強者で、この鋼材には大量のコバルト、チタン、モリブデンなど貴重な合金元素が含まれ、さらに複雑かつ厳しい冶金・熱処理加工を受けなければならない。そのため高額で、一般的にはロケットエンジン、航空機の着陸装置や重要接合具など、航空・深海技術の重要部品にしか用いられない。
鋼材の強度の極限をさらに高めるため、呂教授のチームは合金設計理念の革新に取り組み、モリブデンなど貴重な元素の含有量を大幅に減らした。さらにコバルトなど高額の合金元素を使用せず、異なる強化メカニズムを用い、高密度ナノ析出強化された超高強度マルテンサイト時効鋼を開発した。低コストかつ生産も容易で、総合性能が大幅に向上した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年4月13日
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