ベビー・マタニティ市場は今、「最良の時代」を迎えつつあるようにみえる。21世紀経済研究院がこのほど京東と共同で発表した「2017年中国ベビー・マタニティオンライン消費情勢報告」では、2人目出産の全面的解禁と中産階級の勃興により、20年の市場規模は4兆元(約64兆円)を超えることが予想されるとしている。毎年16%を上回るペースで成長する市場の背後には、巨大な「2人目市場」が控えている。「北京晨報」が伝えた。
同報告は京東プラットフォームのビッグデータを基礎とし、国家統計局などの公的部門のデータや市場調査研究の結果で補足したもので、2人目出産の全面解禁政策の実施後の、家庭におけるベビー・マタニティ用品の消費の動きを追っている。
同報告書によれば、16年は「2人目全面解禁」の元年にあたり、出生数は前年より約131万人増えた。国家計画出産委員会の予測では、第13次五カ年計画の期間には毎年の出生数が1700万人から1900万人の間で推移するという。
16年には京東プラットフォームでの新生児用Sサイズ紙おむつの価格が前年比4.76倍に跳ね上がり、利用者も同284%増加した。京東の関係者は、「Sサイズは体重1~4キログラムの赤ちゃん、つまり新生児が使用するものだ。ここから新規利用者の規模の大きさがうかがえる」と話す。
別のデータも「2人目時代」のベビー・マタニティ市場の大きな可能性を物語る。16年の市場の新規ユーザーのうち、1970年代生まれ(70後)と90年代生まれ(90後)の伸びがもっとも速く、90後がこの市場で占める割合はプラットフォーム全体で占める割合を15%上回ったり、70後は同じく14%上回った。これについて研究者は、「90後はネット利用率が高く、オンラインショッピングへの依存度が高い、70後の母親のうちかなりの部分は2人目がいる世帯の人々だ」と説明する。ユーザー1千人を対象とした調査研究データをみると、78%以上の世帯が「条件が整えば2人目がほしい」と回答している。
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