2月15日、重慶市豊都県で開催された貧困削減に立脚した合同就職説明会の様子。(撮影:人民日報記者・蒋雲龍)
近年、中国政府の比較的貧しい農村に対するサポートが拡大しており、その各種資金が末端にまで流れ着くようになっている。貧困削減資金は、貧困者にとって生命線であるものの、一部の貧しい地域では、巨額のサポート資金を目にした一部の関係職員が、それを搾取、横領し、それを受けるべき人に苦痛を与え、大きな悪影響を及ぼしている。人民日報が伝えた。
このような問題を解決するべく、中国政府は対策を講じている。例えば、2016年2月、中国最高人民検察院と国務院扶貧(貧困削減)弁公室は共同で、中国全国の検察機関や貧困削減関連の当局が同分野における横領などの犯罪を集中的に摘発し、予防を強化するための業務プランを発表し、同業務を5年間展開することを決定した。同業務は、貧困削減における主要な分野や部分、地域をめぐり、法律に基づいて、貧困層の人々の周りで起きている横領摘発を強化し、同分野の特定項目資金の監督メカニズムの構築推進を掲げている。
同業務開始から1年が経ち、その効果が表れ始めている。中国最高人民検察院反貪(横領撲滅)総局の統計によると、16年の1-10月期、中国全国の検察機関は、農村や貧困削減の分野における汚職・横領の罪で約9000人を検挙した。同数字は同分野における職務犯罪者総人数の65.7%を占めている。
現在、中国の貧困削減業務は依然として大きな課題に直面している。中国国家統計局が公表している統計によると、15年の時点で中国の農村の貧困層は5575万人だった。中国政府は20年までに、その人数を計画通り減らし、貧しい県を全て貧困から脱出させ、地域全体が貧しいという問題を解决することを目標に掲げている。この目標の達成は、中国が小康社会(ややゆとりのある社会)を構築するために最低限必要なことで、中国が世界に向けて発信している決意だ。
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