中国外貨取引センター(CFETS)が10日に明らかにしたところによると、2016年9月30日現在、同センターの人民元レート指数は94.07で、8月末に比べて0.28%低下した。国際決済銀行(BIS)の通貨バスケットでの人民元レート指数は94.75で同0.31%低下し、国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)を構成する通貨バスケットでは95.05で同0.06%低下した。
全体としてみると、これら3つの人民元レート指数は8月以降の安定した運営の流れを引き継いでおり、一月の間に上昇したり低下したりしつつも、変動幅はそれほど大きくなく、変動率は相対的に小さかった。9月のCFETS人民元レート指数の変動率を年率換算すると2.62%となり、8月よりやや低下しただけでなく、人民元の対米ドルレート基準値の年率換算の変動率3.26%も下回った。
専門家は、「中期的、長期的にみて、経常項目が黒字を保ち、外貨準備にはゆとりがあり、財政状況は良好で、金融システムは安定しているといった中国の基本的側面を受けて、人民元には長期的な値下がりの基礎が存在しないことが決定づけられている。注目すべきは、10月1日に人民元がSDRの通貨バスケットに正式に加えられた後、海外の投資主体が人民元資産を増やすとみられることで、これによりもたらされる長期的な外貨流入傾向が外貨市場の需給状況のさらなる改善にプラスになることも考えられるという点だ。ここから、人民元の対バスケット通貨レートが合理的でバランスの取れた水準での基本的安定を引き続き保つことが予想される」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年10月11日
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