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人民元安は国際消費にどのような影響があるか

人民網日本語版 2016年07月20日14:56

人民元相場は、最近の英国における欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票の結果が判明した後、大きな変動をみせている。元の対ドルレートは先に1ドル6元(1ドルは約106.1円。1元は約15.9円)を突破したが、現在は6.68元で、元は国際的に10%以上値下がりしたことになる。「経済参考報」が伝えた。

上海から米国に2万元の旅行費用をもって出かけたとしよう。海外での消費はドル建てで、元安だと元安でない時よりも多くの元を支払わなければならない。1千ドルのカバンを買う場合、以前は6千元払えばよかったが、今は6680元必要だ。つまり、中国人は国際市場で値上がりした商品を買っているということになる。

元安は中国の輸出にプラスになるという人がいる。国際市場で同じ量の通貨を持っていた場合、中国市場で買えばよりたくさんの商品が手に入るからだ。つまり、外国人は中国で値引きされた商品を買っているということになる。

国際市場にはかつて、日本人が重要な国際観光資源になっていた時期がある。当時の日本は経済の高度成長期にあり、日本人は金を持っていたし、円の増刷もあった。そこで多くの日本人が海外旅行や海外消費を楽しみ、海外で資産を購入する人もたくさんいた。だが1980年代が終わり日本経済は挫折した。過去30年間、日本人の海外消費は減少を続けている。

今日、中国人を観光旅行に呼び込むのが世界各国の重要な戦略になっている。中国人は金を持っており、元は国内では弱いが海外では強く、大勢の中国人が国際市場で消費するようになり、他国で投資する人も出てきている。目下、元の値下がりが始まっており、元がどこまで下がるのか、さまざまな憶測が聞こえる。というのも、元安は多くの国の経済局面に重要な影響を及ぼすからだ。中国人消費者は基数が大きく、国際市場に影響するようなことがあれば、多くの小規模市場が深刻なダメージを受けることになる。

欧州の多くの国が中国人消費者に大きな期待を寄せている。こうした国々のぜいたく品市場は中国人消費者に支えられているからだ。日本を訪れる中国人観光客は数が多く購買力も大きく、中日間の政治的関係が硬直する状況にあっても、日本はこの消費の「出資者」や「お得意さま」の減少を心から恐れている。またニュージーランドは中国からかなり遠いが、ここ数年は中国人観光客が2けたの勢いで増加している。

元が対外的に20%値下がりし、中国国内の元の発行量が徐々に減少すると、消費経済学の観点から考えて、中国人消費者の海外消費量が曲がり角に差し掛かることが予想される。国内消費の促進という観点から考えれば、これは好材料ともいえるが、中国人の国際社会進出の歩みがペースダウンすることになり、特に高級市場に属する消費が真っ先に打撃を受けることになる。(編集KS)

「人民網日本語版」2016年7月20日

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