2016年6月14日  
 

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中国でドキュメンタリーが次々にヒット その理由は? (3)

人民網日本語版 2016年06月14日08:36

同じように「舌で味わう中国」が大ヒットしたのも、中国のグルメそのものだけではなく、中国人の知恵や民族の特徴にもスポットを当てたからだ。

秦教授は、「どんなジャンルのドキュメンタリーにも、人情に関わる描写が必要で、それにより人々は現実の世界を一層知り、それを見直す機会を与えられるのだ」との見方を示す。

ドキュメンタリーの製作には「匠の精神」が不可欠

じっと腰かけに座って、細かい作業を黙々とする。ドキュメンタリーの中で描かれる、そんな文化財の修復職人や中国医薬の専門家のプロフェッショナルな姿勢に、多くの視聴者が感動を覚えた。このようなドキュメンタリーをカメラで記録したスタッフらも、そのような精神を追求し、実践しているのではないだろうか。

「我在故宮修文化財」を製作するために、製作チームは5年の歳月を費やして調査、研究を進め、4カ月連続で密着撮影を行い、それをわずか3話(計150分)のドキュメンタリーにまとめた。

「舌で味わう中国」を製作する前、製作チームは1995年から2011年まで、中国語版の人文地理学関連の書籍を全て買い、素材を収集し、ドラマとなるストーリーを探した。

中国医薬の材料は、特殊な環境で育つため、「本草中国」の製作チームは、蛇や虫などに悩まされる山奥に何日もこもって撮影した。時には、地滑りや土石流などの危険とも隣合わせだった。

ドキュメンタリーの製作に10年以上携わっている韓芸さんは、「匠の精神」には、「黙々と一つのことを行い、信念を貫く」という側面と、「向上に向上を重ねる」という側面があると指摘。「ドキュメンタリーの製作にも、『匠の精神』が欠かせない。ドキュメンタリーの製作には時間がかかり、素材の收集、実地調査に始まり、一つのシーンを撮影するために何日も費やすこともよくある。また、ドキュメンタリーで取り上げるのは一般的に普通の人々なので、カメラが回っていると、本能的に警戒心が働き、不自然になってしまう。そのため、辛抱強く彼らと接し、少しずつ慣れてもらう必要がある。そうしなければ、リアルなシーンを撮影し、真のドラマを見つけ出し、優れたドキュメンタリーを製作することはできない」と語っている。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年6月14日


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