中国中央テレビ局(CCTV)は、ドキュメンタリーチャンネルにおいて、春節(旧正月)に合わせて今月8日から12日のゴールデンタイムに、結婚をテーマにしたドキュメンタリー「結婚について」(全5話、1話24分)を放送する。同ドキュメンタリーは、決して大作ではない低コスト作品であるにもかかわらず、大ヒットした「舌で味わう中国」に継ぐ、「CCTVの力作」と称されているのはなぜなのだろう?北京晩報が報じた。
CCTVでの放送前に騰訊(テンセント)の動画サイトで1月18日から配信が開始された同ドキュメンタリーは、大きな反響を呼び、文化系のドキュメンタリーのクリック数は通常20万回程度という中、わずか4時間でクリック数が100万回を突破。24時間後には200万回、8日後には1000万回を記録した。その他、カナダやフランス、ドイツ、マレーシア、インドネシアなどのテレビ局が既にその放送権を購入した。異例のヒットを記録しているその理由は、「結婚」というテーマに、若者が大きな関心を寄せており、共鳴を覚えているからだ。全5話は、結婚適齢期を過ぎた女性や裸一貫で結婚する「裸婚」、「電撃婚」、「遠距離恋愛」、「国際結婚」、「ネット恋愛」などのテーマを皮切りに、中国にいる独身男女2億人が頭を痛める親からの結婚の催促、「裸婚の痛み」を受け入れることのできない北京や上海、広州(広東省)で就職した地方の若者、この10年上昇を続ける離婚率、日々消えていく「一生共に生きる」という誓い、80後(1980年代生まれ)世代の恋愛事情、結婚生活などに迫っている。まずネットで配信し、その後テレビで放送するというスタイルも、CCTVでは初めてとなる。曲楠監督は、「視聴者の心理を考慮に入れてのこと。独身の若者は、春節が近付くと、親らからの結婚の催促に戦々恐々とし始める。そのため、ネットでまず配信して、その後、春節にテレビで放送することで、結婚をめぐる親と子供の溝を埋めることができれば」と説明している。
「人民網日本語版」2016年2月4日