2016年「高考(中国大学統一入学試験)」は、「カンニングが刑法処罰の対象となる」ことが決まった後初めて行われる入試となる。組織的なカンニングを行う、あるいはそれに手を貸すといった違法行為に対し、最長で7年の懲役刑が科せられる。これにより、「史上最も厳しい」と称される大学入試に対応するため、各地の試験会場には、新たな変化や新たな規定が整備された。重慶晨報が伝えた。
○カンニングに使われる無線信号を遮るモニタリング・ラジコンを配備
湖北省は、全試験会場と受験生控室に、カンニングに使われる無線信号の発信を効果的に遮る設備を配備することを求めている。配備されたモニタリング・ラジコンは、怪しい無線信号を遮り、干渉し、ハイテクを駆使してスマホや無線イヤホンによるカンニング行為を防止する。
○大学では欠席者を厳格に管理 替え玉受験の「成りすまし」を厳重に警戒
寧夏回族自治区では、教育当局が自治区内の全大学と中・高校を対象に全面的な検査を実施し、替え玉受験の「成りすまし」の手がかりをなるような情報を全面的に収集、しらみつぶしに調査を行う。大学学部では、大学入試期間中の「欠席」を厳格に管理し、学校を離れる学生がどこへ向かうのかを逐一確認し、替え玉受験の「成りすまし」が試験会場に入ることを厳重に警戒する。
○試験会場での職員配置 1教室あたり試験監督者1人を増員
大学入試期間中、厦門(アモイ)市では、試験会場の教室1室あたりの試験監督者を1人増員、計3名とする。追加された試験監督者は主に、受験生の身分証のチェックやカンニングに使う通信ツールの持込防止の業務を担当する。
鄭州市は今年初めて、「無音入場」システムを導入する。つまり、試験会場に入る受験生を検査する際に、金属探知装置から警報音が発せられない受験生のみの入場を認める。このため、各試験会場に配置された3人の試験監督者のうち、少なくとも1人は女性とし、「無音入場」検査を担当する。