環境保護部(省)は2日、「2015年中国環境状況公報」を発表した。公報によると2015年、全国都市の大気の質は、全体的に改善に向かっており、大気の質新基準の第一弾実施対象都市に指定されている74都市におけるPM2.5(微小粒子状物質)の平均濃度は、2014年比14.1%低下した。新華社が伝えた。
2015年、全国338の地級レベル以上都市において、大気の質新基準によるモニタリングが実施された。結果、新基準をクリアした都市は73都市、基準値をオーバーした都市は265都市だった。
このほか、480都市(区・県)では、酸性雨のモニタリングが実施され、うち22.5%の都市で酸性雨の基準値をオーバー、酸性雨の降雨頻度は平均14.0%に達した。酸性雨の種類は、全体的に見ると依然「硫酸タイプ」で、酸性雨による主な汚染地域は、長江以南から雲貴高原以東地区に分布している。
淡水については、全国423の主要河川と62の重点湖(ダム)に設けられた967の国家モニタリング地表水観測断面(スポット)を対象に水質のモニタリングが行われた。その結果、水質断面Ⅰ類からⅢ類が占める割合は64.5%、Ⅳ類からⅤ類は26.7%、劣Ⅴ類は8.8%だった。地級レベル以上の338都市では、集中式飲用水の水源地水質に対するモニタリングが実施された。取水総量は355億4300万トン、うち97.1%にあたる345億600万トンが基準値をクリアした。
海洋環境について見ると、中国が管理する海域面積全体のうち、劣四類に分類された海水海域の面積が占める割合は、冬季が2.2%、春季が1.7%、夏季が1.3%、秋季が2.1%。海域汚染は、遼寧東湾、渤海湾、莱州湾、江蘇沿岸、長江河口、杭州湾、浙江沿岸、珠江河口など近岸海域に主に分布している。
公報によると、空間の音環境の質について、各種都市機能区の昼間の基準達成率は、夜間を上回った。機能区の音環境モニタリングが実施された全国308の地級レベル以上都市において、観測スポットでの昼間の基準達成率は平均92.4%、夜間の基準達成率は平均74.3%だった。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年6月3日