中国全国鉄道ダイヤの大改正がこのほど実施された。今回の改正で目立った点は、動車組(高速列車)が大幅に増発されたことだ。あるネットユーザーは、「動車組に『静寂車両』を増設して、特定の乗客をその『無音車両』に集めて欲しい」と提案した。「特定の乗客」とは、たとえ親しい人と連れ立って乗車しても、電話をかける・声を出す・車両内を動き回る・際限なくペチャクチャお喋りを続ける、などの行為を嫌い、じっと座席に座って携帯やスマホをひたすらいじり続ける、あるいは読書にふけることを好む乗客のことを言う。この提案はさまざまな議論を巻き起こした。南方日報が報じた。
この提案に対し、ネットユーザーからは賛否両論の意見が挙がった。ある調査データによると、回答した40万9234人のネットユーザーのうち、「『静寂車両』に乗りたい」と答えた人は75%に上った。また、「『静寂車両』を、『静寂レストラン』『静寂カフェ』『静寂映画館』など他の施設にも応用すればよい」という提案もあった。
多くの専門家は、「『静寂車両』設置の提案は、決して『人情に薄い』ということではなく、乗車時に一部乗客のマナーに欠けた行為によって不愉快な思いをしたくないという意味が込められている。よって、『静寂車両』は、『冷淡』に立脚するのでなく、『静かで心地良い乗車環境』に対する乗客の大きな期待から生まれた発想と考えるべきだ」と指摘した。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年5月30日