アリババ(阿里巴巴)グループと日本のソフトバンクは13日、協力関係の締結を宣言し、日本のクラウドコンピューティング市場の開拓で力を合わせ、日本企業向けに中国のクラウドコンピューティングのビッグデータ技術を導入する考えを明らかにした。アマゾンとマイクロソフトが日本でデータセンターを展開したのに続き、アリババもクラウドコンピューティングの大手として日本市場に進出することになった。「経済参考報」が伝えた。
双方の合意に基づき、アリババとソフトバンクは日本でクラウドコンピューティングの合弁会社とデータセンターを設立し、アリババ傘下の阿里雲(アリクラウド)がもつクラウドコンピューティングのビッグデータ製品とソリューションを日本企業に提供する。ソフトバンクは主に市場対策を手がけ、アリクラウドは主に技術と製品を手がけ、双方は共同で世界トップクラスのクラウドコンピューティング製品・ソリューションを日本企業に提供する。
ソフトバンクは日本の大手電気通信事業者の1つで、膨大な法人ユーザーを抱えており、大手多国籍企業もその中に多数含まれる。このたびのアリクラウドとソフトバンクとの提携は、アリクラウドが市場とサービスの分野で急速に現地化を達成し、日本市場に世界トップクラスのクラウドコンピューティング技術を輸出し、国際クラウドコンピューティング市場で飛躍的に発展するタイミングをつかむのを助けることになる。
情報技術(IT)分野の調査会社IDCの予想では、日本のクラウドコンピューティング市場の規模は来年には35億ドル(約3815億円)に達するという。業界関係者は、「日本企業は情報技術(IT)分野の専門的なレベルが高く、ここ数年は従来のITの枠組がクラウドコンピューティングプラットフォームへと移行しつつあり、日本のクラウドコンピューティング市場もこうした動きにつれて急速に発展し、市場ニーズは旺盛だ」と話す。
アリババが先週発表した財務報告では、クラウドコンピューティング事業の四半期増加率175%が非常に目を引いた。ドイツ銀行が発表した報告書によれば、2015年の営業収入で考えると、アリクラウドはすでにグーグルのクラウドコンピューティング事業を抜き、アマゾンのアマゾンウェブサービス(AWS)やマイクロソフトのウィンドウズアズールとともに世界トップクラスのクラウドコンピューティング陣営を形成しているという。