先祖を祭る中国の伝統的な祭日「清明節」(今年は4月4日)を控えた今月28日、抗日戦争中に行われた「長沙会戦」の戦場となった湖南省長沙市湘陰県で、当時抗日戦争に参加した元兵士、旧日本軍元兵士とその家族、「営田惨殺事件」の生存者が共に、過去の戦争を反省し、犠牲者に哀悼を捧げ、平和を祈願するイベントに参加した。中国新聞網が伝えた。
日本人でありながら八路軍に参加した経験を持つ小林寛澄さん(97)と湖南省湘陰県出身の元兵士3人は、共に花城出版社が主催した懇談会に出席した。
中国侵略戦争に参加した小林さんは、戦争捕虜となり、八路軍に参加することになった。現在、八路軍に参加した経験を持つ日本人のうち、生存しているのは小林さんだけだ。そんな小林さんは昨年9月に、中国の習近平国家主席から、中国人民抗日戦争勝利70周年記念章を授与された。
「私は日本の僧侶。76年前に強制的に徴兵され、お経を置いて銃を握った。日本兵が中国で行った暴挙は、見過ごすができなかった。日本人の一人として中国の革命に参加したことは、私の一生の中で幸運で幸せなこと」と小林さん。
「生きている間に、本当の歴史を伝え、さらに多くの人に日中の友好は容易なものではなく、大切に守らなければならないこと、そして歴史の時計の針を逆行させてはならないことを知ってもらいたい」。