日本の民主党と維新の党は27日、正式に合流して「民進党」となった。今年夏の参院選で安倍晋三氏の率いる自公連立政権に挑戦し、政権交代を実現することを目指している。(文:王少普・上海交通大学日本研究センター長。解放日報掲載)
これは自民党一強と安倍内閣がかつてないほどほしいままに改憲を推し進めてきたことに直接的原因がある。
改憲、特に9条の改正は自民党内の右翼勢力にとって宿願だ。安倍氏は首相に返り咲いた後、いわゆる外部の「脅威」の誇張に力を入れ、集団的自衛権の行使を容認する必要性を強調し、たとえ公明党との連立政権を解消し、内閣支持率が低下したとしても、集団的自衛権の行使を容認しなければならないとした。国会内の反対派からの批判や牽制をかわすため、安倍氏は閣議決定の形で集団的自衛権の行使を容認するとともに、衆議院で3分の2以上、参議院で過半数を占める自公両党の議席を頼みに安保法を大幅に改正。続いて憲法9条改正を目標に、改憲行動を展開してきた。
集団的自衛権の行使を容認し、戦後日本の平和憲法第9条を骨抜きにしようとする安倍氏の改憲行動によって、戦後日本が70年間堅持してきた平和的発展路線はかつてない試練に直面している。今年1月末に共同通信社が実施した世論調査では、夏の参院選後の改憲については反対が50.3%、賛成が37.5%だった。国民の願いは民主党や維新の党など野党に強い影響を与えた。民主党の岡田克也代表は「夏の参院選の結果は戦後平和主義が変わるかどうかの転換点になる」と指摘。改憲に反対する他の野党と共に、自民党など改憲勢力による参院選での3分の2以上の議席獲得を阻止する考えを表明した。
民主党はいくつかの小さな政党が合併して成立した。主な社会的基盤はサラリーマン層であり、国内的には「自由と安心の社会を築く」ことをスローガンに、「政治エリート、政府官僚、産業界が密接に結びついたトライアングル」に反対してきた。国外的には国際社会で信頼される国となることを求め、米国との同盟を優先的に考慮すると同時に、中国、韓国、その他アジア諸国との友好・相互信頼関係の構築にも努力するとしてきた。民主党は野党時代も与党時代も、憲法9条の改正に反対する立場を基本的に堅持してきた。民主党の一貫した立場から見て、自民党による平和憲法改正に反対するのは理解できる。問題は維新の党がどうして民主党と同じ側に立てるのかだ。