中国の跨境銀行間支付清算(上海)有限責任公司の李偉執行取締役は25日に北京で、「これまでに金融機関1700カ所が国際銀行間通信協会(SWIFT)のネットワークを利用して人民元取引を展開するようになった」と述べた。中国新聞社が伝えた。
SWIFTは国際的な金融業の協力機関。本部はベルギー・ブリュッセルにあり、200数カ国の1万1千を超える金融機関が会員だ。世界規模で人民元の国際化を実現するには、SWIFTを通じて世界をカバーし、世界とつながるネットワークの提供を受けることが必要だった。
SWIFTと同公司は25日に北京で協力覚書に調印した。覚書では、双方に人民元の国境を越えた決済システム(CIPS)のプロジェクトで協力する意向があることが明確に記され、協力にはSWIFTのネットワークおよび金融メッセージサービスを安全・高効率・信頼性の高いルートとして利用し、SWIFTのグローバルユーザー群をCIPSに迅速につなぐといった内容が含まれていた。
李執行取締役は調印式で、「跨境銀行間支付清算(上海)有限責任公司はSWIFTがもつ国境を越えた決済システム建設での経験を参考にし、SWIFTネットワークの優位性の力を借りて、国境を越えた人民元業務への各種関与者の業務を円滑にしたい考えだ。これは人民元国際化がより多様で深いレベルへと発展する上でプラスになる」と述べた。
同公司は中国人民銀行(中央銀行)が認可し、中華人民共和国国内で法律に基づいて設立された決済機関。CIPSの運営機関であり、人民銀の監督管理を受ける。
SWIFTは中国での事業展開に30年以上の歴史がある。現在、400近い中国の金融機関と企業がSWIFTネットワークに接続している。
同覚書には、SWIFTアジア・太平洋・欧州・アフリカエリアのアラン・ラエ行政総裁と同公司の李執行取締役が調印した。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年3月28日