第12期全国人民代表大会(全人代)第4回会議が16日午前に閉幕し、国務院の李克強総理が人民大会堂3階の金色ホールにて国内外の記者からの質問に答えた。
【ロシア・トゥデイ記者】露中双方は以前、両国の経済協力水準は政治関係に追いついていないと数度表明した。双方はこの状況の改善に努力することを約束し、貿易の推進に尽力するだけでなく、投資協力の発展にも力を入れるとした。だがわれわれが見るところ、中国人投資家はロシアに数多く進出してはいない。これはなぜか。西側諸国の対露制裁と関係があるのか、またはロシア経済の状況と関係があるのか?中国企業はロシアとの協力において米国などからの圧力を受けているか?また「中国はロシアに投資する考えはなく、安価なエネルギーに興味があるだけだ」と考える専門家もいる。これについて見解は?
【李克強総理】中露は互いに最大の隣国であり、しかも包括的・戦略的協力パートナーだ。中露関係は全面的なものだと言える。習近平国家主席とプーチン大統領はよく会談しており、われわれは政治関係が良好であるだけでなく、経済協力面でも拡大傾向にあり、多くの分野で様々な協力を行っている。中国は相互尊重、互恵・ウィンウィンの原則に従い、ロシアとの関係を発展させている。中国は独立自主の平和外交政策を遂行している。中露関係が国際情勢の変化に影響されることはなく、第三国の圧力を受け入れることもない。もちろん、中国外交は非同盟政策を遂行しており、中露間の協力も第三国を標的にしたものではない。われわれは引き続き中露関係の前向きな発展を推し進めるだろう。
経済面の協力も拡大していることの一例として、昨年われわれのロシアからの石油輸入は800万トン余り増加した。だが残念ながら世界のコモディティ価格が下落し、われわれの全体の輸出入額は対露だけでなく、いずれも減少した。数量は減っていないが、貿易額は減少した。この責任は中露にはない。昨年末に私は貴国のメドベージェフ首相と石油・天然ガスの川上・川下一体化協力などについて踏み込んで検討した。これによって中国側の対露投資を促すことができる。われわれは貿易ルートを拡大し、貿易の多元化を実現することもできる。来年あなたが再びこの記者会見に参加した時、「中露の経済・貿易・投資は転換的に良い方向へ向かっている」と答えられたらと思う。
これは世界の貿易が良い方向に向かっていることを示すものでもあり、われわれは世界の貿易に暖かい風を吹き込むことになる。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年3月17日