写真は収穫を迎えた江蘇省宿遷市新庄鎮のレンコン ソース:宿遷日報
江蘇省宿遷市新庄鎮のレンコンは今、「華麗なる転身」を遂げようとしている。新庄鎮党委員会書記の臧其永氏は「これまでレンコンは売れ行きが悪く、多くが土の中で掘り起こされないままになっていた。最近になって、レンコンの高付加価値加工に取り組むようになり、蓮の葉茶、レンコン汁、紅蓮子など様々な商品がネット上で飛ぶように売れている」と語る。(文:人民日報記者 暨佩娟)
伝統的な産業に改造を加えることにより、レンコンでもビジネスチャンスをつかむことができる。「新たな供給」が新たな原動力を産んだのだ。この例はまさに供給側の構造改革の意味を体現している。
供給側の構造改革は中国の重大な理論的革新であり、中国経済発展の新たな「道しるべ」になるとたたえられている。昨年12月に開催された中央経済政策会議で、2016年および今後しばらくの期間にわたり、総需要を適度に拡大すると同時に、供給側の構造改革の強化に努める方針が打ち出された。中国経済は、ここから新たな上昇周期をスタートすることができるのだろうか?「中国のチャンス」をより多く世界とシェアするにはどうすればよいのだろう?供給側の構造改革から生まれるこれらの命題が、今年の両会(人民代表大会、政治協商会議)で注目を集めることは間違いない。
現在および今後しばらくの間、中国経済の発展が直面する問題は、供給側と需要側の両方にある。しかし、主な矛盾は供給側に存在する。一部の業界では生産能力が過剰で、「大衆向き商品」が在庫過多になっているが、一方で重要設備、コア技術、先端製品は依然として輸入に依存している。旺盛な購買力に支えられる消費ニーズは国内で十分な供給を得られず、多くの消費者が大金をはたいて海外でショッピングしたり、海外通販を利用している。炊飯器や温水洗浄便座まで国外で爆買いしているのだ。
供給側の構造改革には「症状に応じた投薬」が必要だ。効果のない、ロークラス製品の供給を減らし、効果的なミドル・ロークラス製品の供給を増やし、供給構造のニーズの変化への適応性と柔軟性を強め、全要素生産性を引き上げる。
中国が実施する供給側の構造改革は、「構造」に着眼するもので、西側諸国の経済学のサプライサイド経済学とは本質的な違いがある。