今回の南極科学観測には、重大な進展と発見があったが、とりわけ中国初の極地用固定翼機「雪鷹601」の貢献は無視できない。人民日報が伝えた。
科学観測隊の秦為稼隊長によると、同機の飛行には3つの画期的な進展があった。まず南極点から氷床高原を飛行し、中国が南極に持つ中山基地に至る2304キロの内陸中央路線を切り拓いた。これは他国の航空機が飛行したことのない路線だ。次に、泰山基地で初めて離着陸に成功し、同基地の航空保障能力の発揮に向け基礎を固めた。そして、南極氷床において標高が最も高い崑崙基地を通過し、着陸せずに給油を行い中山基地に帰還した。同機はこれにて、南極の航続距離・時間の記録を更新した。
同機は崑崙基地の飛行で、航続距離2623キロ、航続時間9時間4分を記録した。同機の動力システム・制御システム・航続能力、および南極高原部の複雑な環境に適応する技術性能が全面的に検証された。
中国第32次南極科学観測隊副隊長、氷河専門家の孫波氏によると、中国の南極観測活動は現在、観測基地、砕氷船、内陸地上車隊によって行われている。同機の技術性能、科学調査設備、緊急救助設備は世界先進水準に達している。同機の試験飛行の成功は、中国の南極観測が「航空の時代」に突入したことを意味する。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年1月25日