ここ数年間の円安と、日本政府による免税対象品の拡大に伴い、化粧品などの日本での販売価格が中国国内を大幅に下回るようになり、多くの中国人が日本を訪れショッピングに明け暮れている。2014年、訪日中国人観光客は前年同期比82%増の220万人に達した。
▽ユーザー目線の商品デザイン
中国人が日本で「爆買い」するのは、価格が安いからだけではない。技術の流出を防ぐため、日本企業は最も良い製品を国内向けに販売する傾向にあり、同じブランドでも国内外の製品に品質や技術的な格差が存在する。日本で働く中国人の夏さんは「日本で買った花王の紙おむつは、1日中つけていてもさらさらだ。中国で販売されている花王の製品とは質が全く違う」と語る。
ユーザー目線の商品デザインも「メイド・イン・ジャパン」の特徴だ。日本の雨傘の持ち手部分には名前札がついており、紙に名前を書いて中に入れておけば、取り間違いを防げる。
▽細部にまでこだわる「匠の文化」
日本人は細かいところまで注意が行き届く。生活用品を製造するにも、まさに「重箱の隅をつつく」と言えるほどのこだわりを見せる。例えば、日本は細部の研磨技術で世界をリードしており、iPhoneのボディも日本の部品メーカーが製造している。