日本の化粧品大手・資生堂グループがこのほど発表した今年上半期の決算によると、9月30日までの6カ月間に、グループの純利益は前年同期比83.8%減少の39億9千万円、営業利益は同36.2%増加の148億円、純売上高は12.6%増加して4118億9千万円となった。「北京商報」が伝えた。
純利益減少は前年同期にはフランスのスキンケアブランドのカリタ社とデクレオール社の売却があったため、営業利益増加は中国人観光客による日本市場での大量買いがあったためだ。恒常為替レート(CER)ベースで計算すると、中国エリア市場での売り上げは、グループが再編を予定していることや、販売店の受注を減らして過剰在庫を避けようとしていることなどの影響で同7.6%減少して629億3100万円となり、グループの売上全体の17.2%を占めた。中国市場の低迷を受け、グループの国際事業の営業損失は倍増して61億2100万円になった。中国市場での売り上げの見通しを踏まえ、グループは12月31日を末日とする通年の販売予想を若干下方修正し、7650億円から7600億円に引き下げた。
中国市場低迷の影響により、資生堂の業績はここ数年、相当大きな圧力を受けている。2011年には中国エリアの売り上げと利益がともに減少し、通年の売上高は同1.8%の増加にとどまり、グループの営業利益は同37%減少して、147億円の損失を出した。資生堂にとって上場以降の8年間でグループ全体の純利益が赤字になったのはこれが初めてのことだ。14年度の中国エリアでの売上高は1148億円で、CERベースでは同4.8%減少となり、日本市場での減少幅3.2%を上回った。こうして中国は資生堂の大規模市場の中で下げ幅が最も大きな市場となった。
業界関係者は、「今年上半期の決算をみると、CERベースでの中国市場の売上高は同7.6%減少しており、減少幅がさらに拡大した。資生堂が今年の業績を楽観していられないことは明白だ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年11月3日