韓国を訪問中の中国の李克強総理は10月31日、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が主催する歓迎夕食会に出席し、「韓国に来るたび、近所の人の家を訪問するのと同じような親しみを覚える」と語った。一般人ですら、友人や親戚の家を訪問する際には手土産を持参するのだから、李総理が手ぶらで訪問するわけがない。中韓両国の指導者は午前中に会談を終えると、午後には両国の協力文書の調印式に出席し、17件の協力文書の調印に立ち会った。人民網が伝えた。
協力文書は両国の経済貿易、人的・文化、科学技術、環境保護、品質検査などの分野にわたり、▽創業・革新分野の協力▽「メイド・イン・チャイナ2025(中国の今後10年の製造業発展計画)」と韓国の「製造業革新3.0戦略」のマッチング▽第3者市場の協力--など様々な内容が含まれる。
これらの協力から、国民にどのような実益がもたらされるのか、見ていこう。
▽サムゲタン、キムチ、韓国産コメ……食いしん坊に朗報
李総理は韓国訪問前、韓国最大の発行部数を誇る朝鮮日報紙に寄稿し、「今回の訪韓では、マクロ経済から食卓に上るおかずに至るまで、我々が注目する議題について話し合う」と指摘した。
この言葉は嘘ではなかった。1日に韓国の「中国観光年」の閉幕式に出席した李総理は、「中国では韓国グルメが人気だ。中国は韓国のサムゲタンを輸入し、キムチの輸入条件を整える」と表明した。このほか、関係当局はコメの輸出入検査検疫に関する覚書、活生鮮水産物の輸出入検査検疫協定(改訂版)にも調印した。
中国人は将来、わざわざ韓国まで行かなくても、本場のサムゲタン、美味しい韓国産のコメ、ピリ辛の韓国キムチ、海鮮チヂミを自宅で食べることができるようになる。秋から冬にかけて、滋養を補うのにうってつけだ。