東京都目黒区の日中友好協会は毎年新春会を開催し、区長、区議長らも出席している。会を盛り上げるため、くじ引きを行なうのだが、筆者はある年の新春会で大賞を引き当てた。それがまさに綺麗に包装されたタオルだった。昨年、近所の人が家を修理する時、筆者の家の郵便箱に工事日程を知らせる紙と畳んだタオルが一枚入っていた。広げてみると、比較的質素なタオルで、建設会社の名前と住所、連絡先がはっきりと印刷してあった。
日本人の贈り物は送ったり貰ったりが普通だ。特に冠婚葬祭でお金を集めたあとには返礼をする。もし日本の友人の父母が亡くなったらまず葬式に参列し、お悔やみのお金、すなわち「香典」を渡す。香典を受け取った側の遺族は四十九日法要以降に同僚や友人に小さな物やお茶、コーヒーなどをお返しするが、最も多いのはタオルだ。もし日本の友人に子供が生まれたら幼児用品などのお祝いを送ると、普通は返礼としてタオルを受け取る。
このほかにも、日本企業の習慣としては、年始にクライアントへ「年始のタオル」を送り、「今年も宜しくお願いします」という意思表示をする。この習慣は関東地方特有のものだったが、現在は日本の多くの地方に広がっている。日本の江戸時代、年始の挨拶に伺う際、日本伝統の「手ぬぐい」を送る習慣があったが、タオルは手ぬぐいより価格が安く、用途も広いため、徐々に年初の挨拶として習慣になった。タオルは昔から生活に必要不可欠な品物であり、非常に便利で実用的なので徐々に習慣付いてきた。このようにタオルを送る習慣によって、日本の一般家庭のタオルの数は少なくない。もしタオルを貰い過ぎて余ったら、未使用のものを低価格で売りに出す人もいる。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年10月9日